2023年11月17日 3128号

 

 

日本生命

 

2023年度下半期資産運用方針説明会

23年度上半期  一般勘定資産6200億円増加

 

日本生命は10月25日、東京都千代田区丸の内本社において、2023年度下半期の「一般勘定資産運用方針」についての説明会を開催した。

説明会では、都築彰執行役員財務企画部長(写真)より、2023年度上半期の一般勘定ポートフォリオの状況、同じく有価証券の含み益の状況の他、2023年度の経済環境の見通し、同じくマーケト環境の見通しと、2023年度下半期の同社の資産運用方針についての説明とあわせて、説明会の後半では同社のESG投融資等の現状についての説明があった。

当日の説明会について、その概要を取り纏め紹介する。

 

有価証券含み益8兆5100億円

 

■2023年度上半期の資産運用環境の取り纏め

●インフレ

2023年度上半期の運用環境は、引き続きインフレ率の高止まりと各国中央銀行の金融引き締め、金利上昇が主要なテーマとなっている。なお、欧米のインフレ率はピークアウトが見られるものの、労働市場の堅調さが持続する中で依然として高止まりの状況だ。

 

一方、国内の消費者物価指数は足元4%程度で推移しているが、今後、輸入物価の落ち着き等から低下していくものと見込んでいる。ただし、賃上げ等を通じてインフレ率が高まっていくことも想定しており、今後、春闘等の動向について注視していく。

 

●金利動向

米国、欧州では利上げペースは鈍化しているが、金融引き締めの長期化が見込まれる中、長期金利については高水準で推移している。

一方、日本では、マイナス金利政策については引き続き維持されてはいるものの、2023年7月に実施されたYCC(イールド・カーブ・コントロール)の柔軟化や海外金利の上昇を受けて、長期金利(10年金利)は0.8%台まで上昇している。

 

■2023年度上半期末の一般勘定ポートフォリオの状況

一般勘定資産については簿価ベースで6200億円の増加となった。各資産の状況については以下の通り。

 

●円金利資産

•一般貸付

企業の資金需要に基づき、金利水準等の条件面を精査して貸し出し行った結果、1800億円の増加となった。

 

•国内債券等

日本の超長期等を含む国債や通貨スワップを利用して「円金利化」した外国債券への投資を行った結果、4100億円の増加となった。

 

•ヘッジ外債

ヘッジコストの高止まりを踏まえ、低利回り債を選別的に売却した結果、800億円の減少となった。

 

●円金利資産以外の運用資産

•国内株式

国内株式は、個別企業ごとにその成長性や株主還元等の状況を評価して、ポートフォリオの組み換えを実施した結果、100億円の減少となった。

 

•オープン外債

通貨オプションを用いてコストを抑制しながら「円高リスク」をヘッジするようなオープン外債のポジションを一部構築した結果、5400億円の増加となった。なお、ここには外貨建て保険見合いで投資している為替オープンの外債投資が含まれている。

 

•外国株式等

プライベートエクイティファンド、不動産、インフラファンド等のオルタナティブ資産に投資することで、2000億円の増加となった。

 

•国内不動産

国内不動産については、物件のリニューアルや物流施設への投資を実行することで、300億円の増加となった。

以上のような取り組みの結果、2023年度の上半期のポートフォリオは円金利資産が全体の68%、円金利資産以外が全体の30%という構成になった。

 

■2023年度上半期末の有価証券含み益の状況

金利の上昇が含み益の減少要因となる一方で、内外株式の上昇が増加要因となり、全体として前年度末から約4300億円増加し、8兆5100億円となった。

 

■2023年度の経済環境見通し

●日本経済

日本経済は、欧米経済における景気の減速に下押しされるものの、コロナ禍以降の経済活動の正常化に伴う、民間消費の回復や、高水準の企業収益を背景とした設備投資の増加が、景気を下支えすると想定されることから、2023年度のGDP成長率は1.5%と想定している。

 

●米国経済

米国経済は足元まで家計の超過貯蓄(コロナ禍により蓄積された)や堅調な労働市場を背景に、総じて堅調に推移しているが、2023年度の終盤にかけては累積的な金融引き締めの影響から個人消費等が減速することで、一時的にマイナス成長に陥ると想定されることから、2023年度のGDP成長率は2・2%、2024年度のGDP成長率については1・1%と減速する見通しである。

 

●欧州経済(ユーロ経済圏)

欧州中央銀行(ECB)による金融引き締めや外需の低迷が景気を下押しし、成長は鈍化する想定であるが、インフレ率の低下や「脱ロシア」やグリーン化・デジタル化を見据えた底堅い投資需要が景気を下支えし、2023年度のGDP成長率は0.5%と想定した。

 

●中国経済

中国経済は、不動産市場の低迷や軟調な国内財の消費、それに欧米の景気減速による輸出の不振が景気の下押し圧力となるが、ゼロコロナ政策の撤廃によるサービス消費の反動を受け、2023年度のGDP成長率は5.0%と見込む。

 

下期運用方針=負債特性に留意しつつ

比較優位に基づき機動的な配分調整実施

 

■2023年度 マーケット環境見通し

●国内金利

国内金利は足元で金融引き締め政策のさらなる修正を見据え、これを折り込む中、年度末にかけては足元の水準から概ね横ばいで推移していくものと見込んでいる。

 

●米国金利

米国金利は、インフレのピークアウトが見られる中で、利上げの停止、利下げ観測が徐々に強まり、年度末にかけて緩やかに低下していくと見込んでいる。

 

●国内株価・米国株価

国内株価・米国株価は、内外ともに足元の企業業績は共に総じて堅調ではあるが、今後は米国の緩やかな景気減速による下押し圧力を受けて、年度末にかけて概ね横ばいからやや低下していくと見込んでいる。

 

●為替

為替については、ドル/円、ユーロ/円ともに年度末にかけて円高方向で推移するものと見込んでいる。

 

■2023年度下半期運用方針

経済、マーケット環境を踏まえ、2023年度下半期運用方針については現時点では以下のように考えている。

●円金利資産

•一般貸付

一般貸付については、引き続きスプレッド水準等に留意して実行していく。取り組みを強化しているプロジェクトファイナンスの増額等により、残高は概ね横ばいとなる。

 

・国内債券等

国内債券等については、全体では増加の計画である。通貨スワップを利用して円金利化した外国社債や超長期国債への投資を計画している。

 

•ヘッジ外債

ヘッジ外債については全体では横ばいの計画としている。ヘッジコストの高止まりを見込む中、引き続き低利回りの債券については選別して売却していく一方で、中・長期目線で投資妙味のある外国社債については厳選して投資していく。

 

●円金利以外の運用資産

•オープン外債

オープン外債はやや円高の見通しを踏まえ、横ばいから減少の計画としている。

なお、ヘッジ外債とオープン外債の配分については、引き続き為替や金利水準に応じて機動的に調整していく。

 

•内外株式等

外国株式については増加の計画だ。利回りの向上、分散投資の観点から引き続きオルタナティブ資産への投資を実行していく。

国内株式については横ばいで計画しているが、内外あわせて株式については増加の計画だ。

 

•国内不動産

国内不動産については横ばいの計画だ。物件に対するリニューアル投資のほか、新規優良物件の取得等についても柔軟に対応していく。

 

激変するマーケット環境下での

機動的な運用戦略を展開する

 

■中期経営計画における資産運用戦略について

【2021年度からスタートした中期経営計画(Going Beyond〜超えて、その先へ〜)における資産運用計画の概要】

世界的なインフレの高止まりを受けた金融引き締めの長期化や国内金融緩和の一部修正等不透明な資産運用環境が継続する中、円金利資産の長期化やクレジット・オルタナティブ資産の積み増しによるポートフォリオの変革や、ESGを軸とする投融資判断の推進により、長期安定的な利回り確保を目指す。

 

※世界的なインフレの高止まりや金利上昇、コロナ禍に起因する社会環境・産業構造の変化という環境認識の元での中期経営計画における資産運用戦略は、生命保険会社の長期の資金特性を踏まえ、収益性と持続可能な社会の実現を両立し、契約者利益に貢献することを目的に、激変するマーケット環境下での機動的な運用戦略を展開する。

 

また、運用態勢の最適化、人材育成、システム基盤といった資産運用戦略を支える各種基盤をスピードを上げてグループ一体で構築する。

 

3〜4面 ESG投融資

日本生命

ESG投融資・スチュワードシップ活動

 

 

日本生命のESG投融資への取り組みと、スチュワードシップ活動について紹介する。ESG投融資については、投融資先に対して「対話」を通じてESG取り組みの後押しを、スチュワードシップ活動については気候変動、人権、人的資本の3つのテーマを強化しているという。

 

6面 法人開拓

法人営業のABC

不動産ルールが大転換⑮

税理士 池谷 和久

 

政府は「登記の義務化」や「住所等の変更登記の義務化」などについて立法化することで、相続に際してネックとなる所有者が不明の土地を減らす政策を推進してきたが、今回はこれに関連する問題点と新たに設けられた諸制度について紹介するとともに、その内容について解説する。

 

7面 社会保障

社会保障なんでも相談センター

特定社会保険労務士 園部 喜美春

 

 

主に非正規労働者の賃金がアップするなど、喜ばしい状況のように見えるが「扶養」の範囲内で働いていきたいと考えている多くの人たちにとっては複雑な気持ちにならざるを得ない。いわゆる「年収の壁」の問題だ。今回はこれに関連する支援策等について分かりやすく解説する。

 

8~9面 販売支援

コミュニケーション・ツール

健康に留意し自信の医療コストを最小限に

 

 

10月24日に厚生労働省が公表した「令和3年度 国民医療費」によれば、医療費が過去最高を記録したという。高齢化がさらに伸展する中で医療費はさらに増えることが予想されるが、あわせて自己負担の割合や条件も見直されてくる。これに対する備えをどうするかを考える。

 

10面 商品

三井住友海上

「自動車保険」改定

 

2024年1月1日以降始期の契約から改定する。主な改定内容は「車両保険『10補償限定』特約」の対象事故に「自転車等の対象乗用具」などを追加。また、社会環境の変化・直近の事故発生状況を踏まえ、保険料水準などについて見直す。

 

 

11面 商品

三井住友海上プライマリー生命

「選べる人生応援年金」

 

契約通貨は米ドル・豪ドル・円で「基本コース」と「指数連動コース」がある。後者は参照指数の上昇分を基本年金に上乗せする業界初の機能。また、特約により年金の奇数月受け取りが可能で、偶数月受け取りの公的年金とあわせて、毎月途切れることなく年金が受給できる。

 

12面 育成

育成トークセッション

優績者幸恵さんに聞く見込客拡大法②

 

エレベーター前などで、昼休みのごく短い時間だけ許される唯一の募集機会である「ロビー活動」が禁止になってしまった。ニッチもサッチもいかない厳しい状況の中で、幸恵さんはどうやってこの困難な状況を克服し、職域を安定基盤化したのか。そのプロセスを紹介する。

 

14面 優績への道

優績へのナビゲーション

既契約者600名の保全が好循環を生む

 

梶川由梨子さんは、法人保険部門で全国王座を獲得したこともあるトップセールスだ。そんな梶川さん、かつてのバブル崩壊時に法人契約が次々と解約される中でもそのダメージを最小限に喰い止めることができたのは契約成立後一貫して続けてきたアフターフォローの賜物だった。

 

 

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

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