2022年9月16日 3072号

 

 

T&D保険 グループ

「2023年3月期第1四半期決算」

 

コロナ禍の影響下、好調スタート

 

「経常収支」は、国内生命保険事業の業績好調により、前年同期から増加、主力商品の販売好調や(コロナ禍下での)対面・非対面を融合した営業活動の定着等により、契約業績は堅調で「新契約年換算保険料」「保険料等収入」ともに前年同期から増加、一方「基礎利益」についても前年同期から増加した。

T&D保険グループは8月10日、2923年3月期第1四半期決算の内容について発表した。同グループと、同グループの中核生命保険3社(太陽生命、大同生命、T&Dフィナンシャル生命)の新契約業績等を中心に、今回の第1四半期決算の概要について見ていくが、コロナ禍“第6波”の影響が残る中にあって、好調なスタートを切ったようだ。

 

「経常収益」「グループ修正利益」 前年同期から増加

 

新型コロナウイルス感染症は現在はその“第7波”の渦中にあるが、ようやく沈静化の兆しを見せつつある状況だ。こうした状況下に2年以上置かれてきた生命保険業界ではあるものの、生命保険会社各社の第1四半期の決算状況から新契約業績等の主要な生産指標を見てみると、多くの会社で厳しかった前年同期を上回っており、さらにコロナ禍依然の業績水準に回復ないしはそれを上回るところも出てきているようだ。

 

T&D保険グループについても、新契約業績等、同グループの主要業績指標については前年同期を上回る(項目によっては大きく上回る)実績を出している。

 

T&D保険グループの大きな特色は、同グループのT&Dホールディングス傘下にある太陽生命、大同生命、T&Dフィナンシャル生命の「中核生命保険会社3社」が、それぞれが独自のマーケットを、それに適した販売チャネル・商品でもって、生命保険事業を推進しているところにあるといえる。

以下、同グループならびに「中核生保3社」の主要業績を中心に見ていく。

 

■2023年3月期第1四半期決算の概要(一部略)

【T&D保険グループ決算の概況】

「経常収益」は、国内保険事業の業績が好調だったことにより、7,523億円で前年同期から32%増加した。

T&D保険グループの主要経営指標である「グループ修正利益」は、国内生命保険事業および海外再保険関連会社(以下「フォーティテュード社」)の業績が好調だったことにより、386億円と前年同期から60.2%増加した。

「親株主に帰属する四半期純利益」)は、米国の金利が上昇したことに伴うフォーティチュード社の会計上の一時的な評価性損失等により前年同期から減少した。

 

【国内生命保険事業(3社合算)】

主力商品の販売が好調だったことや、対面・非対面を融合した営業活動の定着等により契約業績は堅調に推移し、「新契約年換算保険料」は368億円、「保険料収入」は5,331億円とそれぞれ前年同期から19.5%、15.6%増加した。

「基礎利益」は、利息及び配当金等の収入の増加により、418億円と前年同期から11.5%増加した。

「新契約価値」は、463億円と前年同期から68億円増加した。

 

【事業ポートフォリオの多様化を担う事業の状況】

(T&Dユナイテッドキャピタル(連結)・T&Dアセットマネジメント・ペット&ファミリー損害保険合算)

「修正利益」は、T&Dユナイテッドキャピタルにおける運用収支が好調であったこと等により、前年同期から増加した。

「四半期純利益」は、米国の金利上昇に伴うフォーティチュード社の会計上の一時的な評価性損失等により、前年同期から減少した。

 

【通期業績予想・株主還元】

通期業績予想および1株当たり年間配当予想は2022年5月13日公表内容から修正はない。

2023年3月期(予想)の「グループ修正利益」は1060億円を見込む。

2023年3月期の1株当たりの配当(予想)は、6.0円増の62.0円で、8期連続の増配を予定している。なお、2022年3月期の1株あたりの年間配当金は56.0円で、前期から10.0円の増配予定。

 

中核生保3社 新商品の販売が好調

 

■グループ中核生命保険3社の状況

【太陽生命の主要ポイントと状況】

保障性新契約年換算保険料(注)は、前年同期から13.2%の増加。

 

●ポイント

保障性新契約年換算保険料は、インフォマーシャルやインターネット広告等を経由した情報を活用し、対面・非対面を融合させた「ハイブリッド型営業」の推進や、新たに発売した「告知緩和型死亡保険」・「選択緩和型先進医療保険」等の販売が好調であったことにより、前年同期から13.2%の増加となった。

保障性保有年換算保険料についても、入院一時金保険等、第三分野商品の販売が好調だったことにより、前年度末から0.7%増加し、上場以来最高だった前年度末からさらに伸展した。

注:「保障性年換算保険料」(太陽生命独自の指標)とは、年換算保険料のうち、主に貯蓄系商品を除いた保障部分の合計である。この指標は「EV」(エンベディット・バリュー)の伸展に大きく寄与するため、同社は契約指標の中で重視している。

 

●具体的な施策

「ハイブリッド型営業」等の新たな営業スタイルの確立や、顧客のニーズに対応した保険商品の提供ができるようチャネルの多様化を図ることにより、顧客とのアプローチ機会を拡大した。

2022年5月に「告知緩和型死亡保険」・「選択基準緩和型先進医療保険」・「事故割増死亡保険」の販売を開始し、顧客のさまざまなニーズに応えることができるよう保障を充実した。

 

【大同生命の主要ポイントと状況】

新契約高は堅調に推移し、前年同期から増加。保有契約高は前年度末から純増となった。

 

●ポイント

対面・非対面を組み合わせた丁寧なコンサルティング営業の実践等により、顧客の保障ニーズに対し的確に応えたことで、主力である定期保険、特にオーダーメイド商品(αシリーズ)の販売が堅調に推移した。

また「予防」と「そなえ」を一体化した健康増進型保険「会社みんなでKENCO+」(2022年1月発売)の販売により、新たなニーズを取り込み「就業不能・介護保障商品」の契約高も前年同期から増加した。

新契約高が堅調に推移したことにより、保有契約高は前年度末から純増した。

 

●具体的な施策

健康経営®の総合支援ツールである「KENCO SUPPORT PROGRAM」や、サスティナビリティ経営を後押しする「DAIDOSustainability INITIATIVE」など、中小企業の顧客の課題解決に役立つ様々なソリューションの提供を通じ「中小企業に信頼されるパートナーを目指す」

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標

※文中の「新契約高」「保有契約高」には「Jタイプ」の重大疾病保険金額「Tタイプ」の就業障がい保険金額「介護リリーフα」等の介護保険金額を含む。

 

【T&Dフィナンシャル生命の主要ポイントと状況】

新契約年換算保険料は堅調に推移。保有契約年換算保険料は前年度末から増加した。

 

●ポイント

新契約年換算保険料は113億円で、前年同期から57.3%増加した。海外金利の上昇による商品の魅力向上等の影響により、一時払終身保険「生涯プレミアムワールド5」の販売が堅調に推移。また、昨年発売した変額保険「ハイブリッドシリーズ」も商品浸透および代理店数が拡大したことにより、着実に販売が拡大した。

保有契約年換算保険料は1686億円で、前年度末から2.7%増加した。

 

●具体的な施策

「人生100年時代」の自助努力による資産形成をサポートする「ハイブリッドシリーズ」は「投資信託」と「生命保険」を融合した変額保険である。2021年6月に販売が開始された「ハイブリッドアセット ライフ」、2021年12月に販売開始された「ハイブリッドあんしんライフ」に加え、2022年4月より「ハイブリッドつみたてライフ」の販売を開始。シリーズ3商品で資産形成層から高齢層まで幅広くカバーし、顧客の保障ニーズやリスク許容度に応じた設計も可能な商品を提供している。

 

3〜4面 全労済

 

こくみん共済coop〈全労済〉

「第138回通常総会」開催

 

こくみん共済coop〈全労済〉は8月25日「第138回通常総会」を開催した。総会では2021年度活動計画経過報告、および2022年度活動計画などの諸議案が可決された。ここでは、2021年度の取り組みの概要と、事業および決算の概況について紹介する。

 

5面 営業情報

 

「大同生命サーベイ」月次レポート

7月度調査  個別テーマ=「健康経営」

 

大同生命が中小企業経営者を対象に毎月行っているアンケート調査。今回のテーマは「健康経営」で、経営者自身の健康に対する意識について聞いたところ「意識している」が84%だった。また、年齢が高いほどその傾向が強かった。

 

6面 法人開拓

 

法人営業のABC

『後期高齢者医療』の「2割負担」新設の対処法①

税理士 池谷和久

 

新しく1割、2割、3割の3つの区分となる医療費の自己負担割合が判定される基準は、少々ややこしく、①「所得基準」(「住民税課税所得」)②「収入基準」(「年金収入」+「その他合計所得金額」)の2つの基準で決まります。

 

7面 社会保障

 

社会保障なんでも相談センター

社会保険適用拡大について

特定社会保険労務士 園部喜美春

 

今年の10月から、社会保険の加入者が100人を超える企業について、短時間労働者に対する社会保険の適用範囲が拡大されます。パートと経営者、それぞれの思惑から人材確保にも影響が出てきそうです。

 

8〜9面 販売支援

 

コミュニケーション・ツール

「患者調査」からライフプランニング ②

 

前回に続いて令和2年版の「患者調査」をベースにライフプランニングの資料を作っていきます。「入院と就労の保障は常にセットで」「問われる治療と保障の最大公約数」「健康増進のトークに広がりを」の3つを用意しました。

 

10面 新商品

 

PGF生命

積立利率市場連動型一時払終身保険(保障選択型)

 

この商品は「プラン」と「通貨」が選択可能で「シンプルプラン」「連生プラン」がある。「連生プラン」は被保険者が2名で、先に支払う連生死亡保険金と後で支払う最終死亡保険金により、相続税など残された家族の将来に備えられる。

 

11面 少短サービス

 

SBIいきいき少額短期保険

「生前整理・遺品整理などの費用優待サービス」開始

 

同社が(一社)家財整理相談窓口と業務提携することにより、同法人と加盟事業者が提供する所定の家財整理を特別料金で提供する家財整理費用優待サービス。なお、いきいき少短の死亡保険・医療保険加入者が対象。

 

14面 優績への道

 

優績へのナビゲーション

「押さない営業」支える緻密な接客

 

スケジュールは前もって1週間分を決めておきますが、毎日できるだけ半日は体を空けて融通性をもたせています。顧客から来てほしいと言われた場合には、何日あたりはいかがでしょうかと先方に合わせつつ、ロスタイムが出ないように努めてきた。

 

 

 

 

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