2021年8月27日 3021号

 

少額短期保険協会

第6回孤独死現状レポート

 

高齢者だけでない孤独死。現役世代も40%

 

 一般社団法人日本少額短期保険協会(渡邊圭介会長)は7月19日、第6回「孤独死現状レポート」を公表したので、その概要を紹介する。なお「孤独死対策委員会」に所属している少額短期保険会社ならびに関連データを提供した少額短期保険会社は18社。

 

「病死」「自殺」が一番高い割合示す

 

□男女別孤独死者数と死亡時の平均年齢

孤独死者の平均年齢は男女ともに約61歳。高齢者に到達しない年齢で亡くなっている人の割合は50%を超える。

表2の「アミ掛け」部分は、現役世代の孤独死者数割合を示した。全体では40%が現役世代のうちに孤独死で亡くなっている。

 

□男女別死亡年齢

死亡年齢は以下のようになっている(年代=男性・女性、単位:人)。

20代=138・72 30代=243・82 40代=409・102 50代=853・118 60代=1,368・177 70代=875・177 80代~=295・136 合計=4,181・864

 

□死因別人数と男女別死因の構成割合

死因が明確になっている事例で割合が一番高いのは病死で、次に自殺となっている。「不明」に関しては、ほとんどの場合、病気に起因した死亡が該当すると考えられるが、データ上読み取れないため、不明のまま計上している。

 

「自殺」の割合を男女別にみると、女性のほうが自殺率が高い。この傾向はこれまでの5回の「孤独死現状レポート」のすべてにおいて示されている。

 

全国民の死因における、自殺の割合が1.4%(厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)の概況」より)となっており、孤独死に占める自殺の割合は突出して高いことが分かる。

 

□年齢階級別自殺者の割合

孤独死における自殺者のうち、女性の場合は20代までの年代がおよそ4割を占める。

 

これを全国平均と比較すると、3倍程度の開きがある。若い世代の女性の自殺は、賃貸住宅入居者特有の問題である可能性がある。

2020年は女性の自殺が多い報道を目にすることが多くなっているが、孤独死においては、従前より20代の女性の自殺率が一番高い。

 

孤独死発見者 近親者のケース約4割

 

□発見までの日数と男女比

孤独死発生から発見までの平均日数は17日で、男女差は無い。

性別の比較で見ると、女性の半数が3日以内の早期発見につながっている。全体で見ても、およそ4割が早期発見につながっている。

一方、15日以上経過して発見される割合も3割以上ある。

 

□発見者

孤独死の発見者の特徴として、親族や友人、いわゆる近親者が発見者となるケースは全体の約4割。

職業上の関係者による発見がおよそ5割にのぼり、そのうちの24%が不動産管理会社やオーナー等が第一発見者となっている。

男女で比較してみると、女性は近親者が発見に至るケースが男性よりも10ポイント程度多い。知り合いとの連絡や近所付き合い等、男性よりも社会との関わりが高いことを裏付けている。

 

□発見原因

音信不通と異臭などによる居室の異常によって発見に至った割合は、全体の8割を超える。

発見原因別の発見までの平均日数を見ると、音信不通の平均が14日となっており、それ以外は20日を超える。早期発見のカギは、入居者との密な連絡・やり取りにあるといえる。

早期発見した事例と、長期化した場合を比較すると、どちらも音信不通・訪問が最も発見に至った割合が高いが、30ポイント以上の開きが生じている。

 

□どのように発見されたのか

•家族が連絡が取れないため訪問したところ、自殺した形跡があった。(100歳超女性/死亡から発見まで6日)

 

•定期清掃会社より、当該戸室の水が流れっぱなしになっているとの連絡があり、管理会社より入居者に連絡するもつながらず訪問し通報。

(60代男性/死亡から発見まで1日)

 

•家賃未納、食事もあまりしていない様子であったため、半年くらい前から大家が定期的に訪問。生活保護申請をするよう、市の職員と大家が訪問したところ、死亡しているのを発見した。

(50代男性/死亡から発見まで1日)

 

3面 生命保険文化センター

 

「介護保障ガイド」改訂

高齢者のための住まい一覧も掲載

 

生命保険文化センターは、同センターが発行している小冊子「介護保障ガイド」を改訂、介護保険制度の変更点や新たな動き「高齢者のための住まい」や「フレイル」についての情報、今年7月から開始された「生命保険照会制度」についての説明などが追加された。

 

4面 リスク

 

相続と贈与の問題を考える

贈与税の現状と経緯

資産とリスク研究所 代表取締役小山浩一

 

2015年1月適用の改定は、相続税による資産の再分配機能面に着目し、これを強化することで、資産格差の固定化という課題へ取り組む方向性を示しました。今回は、相続税の補完税として位置づけられる贈与税について概観していきます。

 

6面 法人営業

 

実践!法人契約獲得のケーススタディー

《番外編》国税庁解説文にみる強い意志

奥田雅也

 

今回改訂となった「所得税基本通達36−37」に関する解説文が7月9日の夕方に国税庁より発表されました。この解説文の発表により一連の改訂が完結しましたので、何がどう変わったのか整理をしてみます。

 

8〜9面 活動確認

 

ランクアップチェックシート

女性の生き方を保障でサポート

 

2030年には22.5%と、5人に1人が生涯単身生活を送るという推計もある中、単身女性、既婚女性を含めて、多様化した女性のライフスタイルに合わせた生命保険提案の糸口を探っていきます。

 

10面 新商品

 

ニッセイ・ウエルス生命

「終身保険プレミアム医療プラス」

 

人生100年時代に向け、家族に残す資金で自身の病気やケガに備えることができる。万一の場合は、指定通貨で一時払保険料と同額の死亡保険金が受け取れ、入院給付金の受け取りがなかった場合、健康給付金が受け取れる。

 

11面 無償提供

 

大同生命・just In Case

「コロナ助け合い保険」無償期間延長

 

昨年11月に両社で始めた「コロナ助け合い保険」の保険料の1年間の無償提供。これを、未だ新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている状況下において、無償提供期間を2年に延長し、中小企業と医療従事者を支援する。

 

13面 販売技術

 

アプローチテクニック 向上術大全

口ひげを見ての攻め方

 

男性のお客さまで、ひげを生やしている人にはそうそうぶつかりませんが、生やせる環境にある人は、見込客として安定した収入が見込まれます。そのひげを見て、その人の心理状態を知る一つの手がかりを探っていきます。

 

14面 募集活動

 

生命保険販売の原点を学ぶ

劣悪な職場環境で継続率改善

 

工場内は高温に悩まされるため、退職する人も多く継続率にも響きました。「13月目80%後半を維持するのがせいぜい」という状態。何とかしなくては、と本気になって保全に奔走し、95%まで回復した足取りを追います。

 

 

 

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