2021年4月23日 3005号

 

【お知らせ】次週4月30日は第5金曜日に当たるため休刊となります。なお、3006号は5月7日付けとなります。

 

日本生命

新中計「Going Beyond」 ③

 

 

日本生命は3月19日、新中期経営計画「Going Beyond~超えて、その先へ」(2021年度~23年度)を明らかにした。同日、記者会見を行い清水博社長は、後発となる少額短期保険会社の戦略、経営統合した大樹生命とのシナジー効果、全国に営業拠点を展開することによる地域へのコミットメントなどを語った。

 

大樹生命と販売現場でのシナジー追求

少額短期 グループ4生保のクロセルも

 

 少額短期保険会社を後発として設立するが、グループの中での位置付けは。

清水博社長(以下清水) すでに少額短期保険会社はたくさんある。日本生命グループは後発なので、少短マーケットでどんな商品が供給され、どのように受け止められているか。これをもっともっと研究しないといけない。

その上で、日本生命グループにおける少短の意味合いは、少短として独立して発展するだけでは不十分であり、設立する意義が小さい。将来的には新しい少短の加入者に日本生命グループの生保商品を提案することも考えないといけない。

では、どのような特徴のある商品がありうるのか。加えて、日本生命グループの他の元受生保との間でシナジーが働くような特徴のある商品は何か。この二つの複眼的な視点から検討が必要になる。4月に準備会社を作り、この検討を深めていきたい。さまざまな選択肢、可能性があるので予断を持たずに幅広く検討する。営業開始までには1年以上かかるだろう。

 

 少短短期保険会社のマーケティングの方向性は。

清水 具体的な商品サービス、チャネルはこれから検討するが、日本生命グループを見渡した時に若年層や女性のお客さまをまだまだ取りきれていない。少短ではここを重要な顧客層としたい。

また、商品をどのようなチャネルで提案するのか、これも合わせて考えないといけない。どの企業と提携するか、タイアップするのかは重要な選択肢になる。

日本生命は現在、ニトリ、NTTドコモと提携し、保険販売を推進している。新しい少短の保険をお客さまに提供していただける先として企業提携は重要な要素になる。

 

商品相互供給 既契約者の選択肢広がる

 

 大樹生命との経営統合では商品相互供給を進めてきたが、今後どのような領域での効果を狙うのか。

清水 大樹生命の契約者の9割以上が日本生命の契約者ではない。言い換えれば、その9割は大樹生命の営業職員、商品などとしっかり結びついた契約者だ。この顧客基盤をベースに大樹生命が成長していくために、グループとして何ができるか。これが経営統合当初からの課題認識だ。

ここ3年間は商品の相互供給に取り組んできた。日本生命のほうが幅広い商品ラインナップを持ち、その中で大樹生命が持っていない商品もある。大樹生命に特有な顧客基盤、特有な営業職員チャネルに日本生命の商品を乗せることができればコンサルティングの幅が広がり、お客さまの選択肢も広がる。それによって、大樹生命の契約が伸び、発展するだろうということに注力してきた。

経営統合から一定程度、時間が経過してきたときに相互理解が進み、ともに営業職員チャネルがメインなので教育、拠点運営、携帯端末などをある程度共通化すれば、どのようなシナジーが働くかということが問題になる。

商品の相互供給に加え、販売現場でのシナジー創出のために共に何ができるか。この3年間でさらに推し進めたい。

これは新中期経営計画の「営業職員の強化」という課題の背景にある考え方だ。大樹生命の営業職員のレベルを上げ、そこに商品相互供給が乗ってくればさらに発展をするだろう。

 

 大樹生命の銀行窓販はどのような状況か。

清水 大樹生命は外貨をベースにした商品開発に優れている。コロナウイルス感染症拡大によって、金利がグローバルに低下する以前は、その特徴がいかんなく発揮され、日本生命の円建てに対して、大樹の外貨建てという際立った区別があった。

しかし、グローバルな金利低下によって外貨建て商品の開発が厳しい状況になっている。開発可能な商品を検討していく。

 

地銀との関係は多面的な強化目指す

 

 地銀株の売却が報道されたが、今後の地銀との関係性はどうあるべきか。

清水 日本生命は1600を超える営業拠点を全国に展開。その地域で雇用された営業職員が地域のお客さまに保険を提案して、アフターサービスを提供するなど、日本生命は地域単位で成り立っている。また、これまでに34都道府県との包括的連携協定を結び、営業職員は地域のための活動もしている。

地域経済を支える役割として地銀の存在は非常に大きい。これまでも地域の発展、地域で生活するお客さまの安全・安心を提供していることを考えた時に、その地域の重要な企業である地銀との関係は多面的に強化する必要がある。

地銀との総合的な取引の中で、一部は株を持ち、窓販をお願いしている。株式保有や窓販など一つ一つにフォーカスしていけばいろいろな見方があるだろうが、地域を代表する、地域を支える地銀と付き合うことで、日本生命が地域に対するコミットメント、お客さまへのコミットメントを強めていく、これが根本的な地銀との付き合い方になる。

 

 銀行窓販の苦情が後を絶たない。どのような対応をしているか。

清水 苦情は金融機関によって差がある。苦情が少ない金融機関での具体的な取り組み例を、日本生命グループの担当者がヒアリングをしてまとめ上げ、苦情が多い金融機関に対して「このようなことができていますか」「取り入れたらどうでしょうか」という提案を実施している。これからも行っていくべきことだ。

「元本が減ると思っていなかった」という外貨建ての苦情が多いので、その予防措置として、日本生命からシステムを提供している。金融機関がお客さまごとの資産価値をタイムリーに把握でき、お客さまに情報提供をしたり、お客さまからの相談を受け、いろいろな工夫につなげることができる。新しい試みとして取り組んでいる。

 

2面 営業情報

 

デュアル営業時代に磨くセールスリテラシー①

ランディングページであなた自身を売り込む

KIネットワークバートナーズ代表/(一社)法人IT顧問化協会 副理事長

石川浩司

 

コロナ禍によってリアル面談とリモート面談が併存するデュアル営業のスキルが求められるようになりました。アナログで培った知見とデジタルならではの感性にどう磨きをかけていくのか。5回シリーズでお届けします。

 

3面 贈る言葉

 

2021新入社員へ

トップメッセージ

 

常に、お客さまの利益になっているかどうか。 そのために、お客さまの利益を最優先とする「信念」を持ち、お客さまの声に寄り添い、真摯に対応する「誠実」な姿勢で、お客さまのために不断の「努力」を行ってください。

 

6面 法人営業

 

実践! 法人契約獲得のケーススタディー

番外編 「名義変更プラン」評価方法変更

奥田雅也

 

法人から個人へと契約者名義を変更する際の評価方法が改正される見通しとなりました。既契約に対して具体的に4通りの対策を立て、それぞれに長短を検証していきます。提案先へは真摯な対応が望まれます。

 

7面 育成力アップ

 

セールスはトレーニングがすべて!

顧客と同じ方向を向けば道が拓ける

Office SHIMADU 代表 島津悟

 

経営者にとって大きな課題である相続・事業承継についての研修も盛んに行われていますが、遺産分割対策や納税資金対策など知識教育が中心です。これだけでは顧客との会話が成り立ちません。何が不足しているのでしょうか。

 

8〜9面 活動確認

 

ランクアップチェックシート

保障再構築見据え健康データで攻略

 

本紙で連載中の「法人営業 舞台裏のレッスン帳」との連動企画。保障を提案する際、根拠となる一次データをしっかり押さえておくことで、トークの裏打ちを図ります。「患者調査」を中心にデータの所在を確認していきます。

 

10面 新商品

 

三井住友海上プライマリー生命

「やさしさ、つなぐ2」

(通貨選択型特別終身保険)

 

この4月1日に発売された「やさしさ、つなぐ2」は「やさしさ、つなぐ」に業界初となる「アニバーサリー機能」を追加している。これは、生存給付金の支払日を家族の誕生日などの希望日に指定できるというものだ。

 

11面 新商品

 

ジェイコム少額短期保険

「持ち家あんしん保険」

 

この「持ち家あんしん保険」は、持ち家のオーナーを対象に、急増する水害や風災などの自然災害や、近隣トラブルの解決のための弁護士費用などの補償やサービスを組合せ、自然災害や日常のトラブルに幅広く対応する。

 

15面 組織長

 

新人の息吹で組織活性化

新人に同行し活動意欲アップ

 

長年組織長として営業所の業績を牽引してきた宇野さんの信条は、絶えず新しい血(新人)を入れることでしか組織の活性化はできないというものだ。そのために、採用が決して停滞することがないよう全力で取り組んできた。

 

[トピック]

 

「なないろ生命」を4月開業、10月から営業開始

朝日生命は4月1日「なないろ生命」を開業し、10月から生命保険販売を開始する予定、と発表した。

同社は昨年10月「朝日新会社設立準備株式会社」を設立。生命保険業免許を取得したことから、社名を「なないろ生命」 に変更。資本金は90億円、代表取締役社長は石島健一郎氏。

なないろ生命は、乗合代理店やダイレクトマーケティングなどを通じて、医療保険など第三分野の商品を提供する。「多様化するお客さまのニーズに的確かつ機動的に対応していく」という。

なお、朝日生命では9月末まで、代理店チャネル専用の保険商品ブランド「スマイルシリーズ」の販売を継続する。10月以降も「スマイルシリーズ」の既契約は引続き同社が保有し、保全などの手続きを行う。

なないろ生命の社名には「雨を虹に変える陽の光のように人々に希望をもたらし、多様なお客さまニーズにお応えしたい。そのために、これまでの常識にとらわれず、様々な生命保険の選択肢を提供し続ける存在でありたい」という想いが込められている。

 

療養中の身体ケアや日々の生活をサポート

オリックス生命は、療養中の身体ケアや日々の生活をサポー する4つの提携サービスの提供を開始した。

グンゼ=手術後や治療中の肌にやさしい肌着(メディキュアシリーズ)を優待価格で紹介。対象は被保険者およびその二親等以内の家族。

アデランス=抗がん剤治療による脱毛などに対する外見ケアのために医療用ウィッグを優待価格で紹介、被保険者対象。

シニアライフクリエイト= 高齢者の健康状態に合わせた宅配弁当サービスを紹介、対象は65 歳以上の被保険者および65歳以上の家族。

日本ペットシッターサービス=療養中などでペットの世話ができないときに、プロ のペットシッターを初回利用時優待価格で紹介 、被保険者対象。

「提携企業によるお役立ちサービスを拡充することで、入院や手術などに対する保障のご提供だけではなく、療養中や退院後の生活に寄り添ったサービスをご紹介し、お客さまのQOL向上に貢献したい 」という。

 

 

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

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