2021年4月2日 3002号

 

メットライフ

オステイン新社長が熱く語る

 

チームで「たしかな未来」を提供

 

ビジネスではチームがしっかりしていることがとても大事。それがわれわれの強みの根源だ──。メットライフ生命は3月4日、ディルク・オステイン新社長の記者会見を行った。コロナ禍で高まる貯蓄、健康などへの不安に、グローバル企業である経験や知見を活かしながら「お客さまのたしかな未来を作りたい」と断言する。

 

 

コロナ禍で高まる不安の解決を

 

 1月の就任後にどのようなメッセージを出したか。

オステイン 社内のチームが本当に素晴らしい。ここ数年間とても良いことをしてきた。それをしっかりと続けることが最大のメッセージになる。ビジネスではチームがしっかりしていることがとても大事。それがわれわれの強みの根源だ。

2020年からスタートした5カ年中期経営計画「Next Horizon」には大きく3つの柱がある。1つ目がフォーカス、集中すること。2つ目がシンプル化。3つ目が差別化。

この方向性を維持しつつ、具現化する中で一番大切になるのがチーム、それを構成する社員だ。9000名の社員で構成されるいろいろなチームが、お客さまのニーズに応えるため、お客さまの期待に応えるため、お客さまのたしかな未来を作るために仕事を続けていきたい。

 

 2020年度はコロナウイルス感染症拡大で、生保マーケットも大きな打撃を受けた。2021年度もコロナ禍は続くが、このマーケット環境をどのように乗り切っていくのか。

オステイン 2020年はパンデミックという環境にあったが、お客さまが感じる不安はますます高まるばかりだ。毎年「老後を変える47都道府県調査」を行なっているが、昨年8月の最新調査でもそれが明らかになっている。

これまでも貯蓄、健康などにさまざまな不安を持っている傾向はあったが、これがますます強まり、お金全般についての不安も高まっている。

多くの人は投資・運用に興味や関心を待ち始め、特に20代から50代で高まっていることが分かった。しかし、投資・運用をなかなか学ぶ機会がない、という声もある。そうした声も含め、さまざまなソリューションを提供していきたい。

 

顧客接点の利便性を最終目的に

 

 世界的な低金利で外貨建ても販売しにくくなっている。魅力的な貯蓄性商品をどのように開発できるか。医療保険分野も重要なマーケットだが、ものすごい激戦の中で差別化するのか。

オステイン 差別化は中期経営計画「Next Horizon」の戦略の柱の一つであり、新しいソリューションを出すときには、ニーズに応えられるものを出していかなければいけない。そのための顧客調査は徹底的に行う。

昨年11月に円建て変額保険「ライフインベスト」を発売した。低金利への対応として、金利依存度を下げる性質のある商品を出した。

メットライフはグローバル企業であることで「ライフインベスト」に大きな価値を与えている。他の国や地域で類似した商品を発売していた、という経験や知見をフルに活用できたということがある。グローバル企業として持っている経験、知見はわれわれの差別化につながる。

また、お客さまの声に耳を傾けることも大事にしながら商品を開発する。4月に発売する新しい医療保険「マイフレキシィ」「マイフレキシィゴールド」(11面参照)もそのようにして生まれた。

 

 生保業界にとってデジタル化の推進は大きな経営課題だ。デジタル化ではどのような方向性を目指すのか。

オステイン  差別化にもう一つ付け加えるとしたら、デジタル化の加速だ。日本の生保マーケットだけでなく、世界的に見ても保険業界はデジタルの採用について遅れを取っている傾向がある。特にお客さまとの接点でその傾向が見られる。

2017年に給付金請求専用アプリ「かんたん給付請求」を提供した。それからいろいろな機能を付加して、コロナ禍では無利子での契約者貸付が申込める。現在、契約者貸付申込みの20%がアプリ経由だ。

お客さまとの双方向でのやり取りを、よりやりやすく、楽にできるようにすることを最終的に目指したい。既存の技術を改善するものもあれば、新たな技術を導入するものも、様々なデジタル化を推進している。

 

後任には女性候補も必ず意識する

 

 女性の活躍推進にはどのように取り組むか。

オステイン 個人的に常々大切にしていることで、日本でも最優先に取り組みたい。ベルギーではジェネラルマネージャーをしていたが、その役職を離れるときに、私の後任候補に女性が入るように心がけていた。実際、後任に選ばれたのは女性だった。女性人材をリーダーに引き上げて行くことを、自分の行動を通じて示してきた。

その後「ヨーロッパ・中東・アフリカ」の地域を離れたときにも、後任候補に女性が数名いるようにして、実際、女性が後任に選ばれた。

優秀な女性人材を引きつけ、しっかりと育成をして後任候補に女性が入れるようにする。そのことを一番意識してきたし、日本でもしっかりと継続したい。

 

 生保ビジネスのキャリアの中で、一番輝いていた時期は。

オステイン それは自分自身が輝いていた時ではなく、会社やチームが何かを成し遂げることができた、という瞬間を思う浮かべる。

2005年にメットライフ生命に入社。ベルギーでジェネラルマネージャーとして、全体のビジネスを統括する役割を担っていた。その後、欧州全体に関わる役割を担い、過去2年間はヨーロッパ、中東、アフリカでビジネス全体を統括する立場だった。

様々な役割を経験してきたが、どの立場でも喜びを感じる瞬間はある。チームが何かを達成することができた、会社が成長することができた、お客さまのために何かをすることができた、社員がここで働きたいと感じている、そのような瞬間が私にとって何よりの喜びだ。日本でもそれを目指し続けたい。

 

2面 少短協会

 

「おもしろミニ保険大賞コンテスト」

プロを唸らせたニッチに宿るニーズ

 

少額短期保険協会は3月2日「少額短期保険(ミニ保険)の日」記念イベントを開催したが、このイベントの名物企画が一般の消費者から保険のアイデアを募る「おもしろミニ保険大賞コンテスト」。ここに寄せられたアイデアの中には、実際に商品化されたものもある。

 

3面 海外事情

 

最新海外保険レポート

米国・LIMRAの個人年金マーケット最新動向

ニッセイ基礎研究所 松岡博司

 

10年余りの間に、定額年金中のインデックス連動年金と変額年金中のRILAを合わせた「インデックス連動タイプ」の年金のウエイトが、個人年金販売全体の3分の1を超えるまでに高まってきた。その動向や消費者、保険会社のメリットを見てみよう。

 

6面 法人営業

 

舞台裏のレッスン帳

ガンの罹患情報をカスタマイズ

 

ガンの罹患率が、65歳以上になると急伸するさまを、国立がんセンターの「がん情報サービス」で確認していきます。ただ、このデータの所在が分かりにくく、迷わないようにしっかりと覚えておきます。

 

7面 育成

 

私が新人を育て上げます!

30回 変化した生活の流れを意識して活動

育成トレーナー 堀尾未佐子

 

差し支えない内容の情報発信を続け、お客さまとの関係を強化していきます。目に青葉/山ほととぎす/初鰹 この季節になると目にする有名な俳句ですが、作者は意外と知られていません。ご存知でしたか?

 

8〜9面 FP販売

 

教えてFP相談室

24回 オンライン相談で信頼を獲得する方法②

 

オンライン相談のメリットとして挙げたいのが「議事録の即時共有」です。面談中に画面上で作成していくので、双方が内容確認のための時間を短縮できるほか、提案の根拠が顧客の会話にあることも証明できます。

 

10面 四半期業績

 

本紙まとめ

2020年度第3四半期 全社一覧表

営業職員チャネル、コロナ禍で苦戦

 

個人保険新契約は、全42社総合計で31兆9553億円で対前年比は85.5%だった。これはコロナ禍中、対面募集を中心とする営業職員チャネルの不振が大きな理由。逆にネット専門会社の躍進が目立つ。

 

11面 新商品

 

メットライフ生命

終身医療保険「マイ フレキシィ」

 

「マイ フレキシィ」は、従来の「フレキシィエス」の後継商品で、今回さらに新保障の創設および既存の保障の見直しを行った。特に在宅医療保障などを追加した。併せて引受基準緩和型も投入した。

 

12面 拠点長

 

拠点経営のための活動指針

〈6月度〉

4・5月を総点検し7月への

準備を怠りなく

 

新年度がスタートして早2カ月。特に今年について言えば、スタートは好調でもそのペースが鈍っている場合がある。6月に総点検して、方向性、活動のブレを直す。知らぬ間に「目標のなし崩し」が広がっていたら要注意だ。

 

[トピック]

 

業務部に「新活動推進室」を新設

日本生命(3月25日)

①業務部に「新活動推進室」を新設。営業職員チャネルにおける新たな活動モデルの構築・推進を担う。

②クレジット資産およびオルタナティブ資産の運用を担う「金融投資部」「クレジット投資部」の機能を国際投資部に移管のうえ、2つの部を収束。

なお、金融投資部およびクレジット投資部が担うクレジット資産およびオルタナティブ資産の運用については、国際投資部からニッセイアセットマネジメントへ委託(投資一任)する。日本生命グループ内のノウハウ共有などを通じた運用態勢強化を図る。ニッセイアセットマネジメントの受託資産残高は15兆円から29兆円に増加する。

③財務企画部に「ESG投融資推進室」を新設。ESG投融資に係る資産横断的な企画・推進、調査および研究・分析を担う。

 

東京都心部の顧客対応力を強化

住友生命(4月1日)

①東京都心部の顧客対応力を強化する観点から、支社を次のように再編。

新都心支社=新宿支社(改組)、渋谷支社(新設)

東京東支社=東京東支社、江東臨海支社(新設)

東京北支社=東京北支社、都北支社(新設)

②保険金部を「保険金サービス部」に改組。お客さま本位の観点を重視していくことをより明確にする。

 

共創戦略室を「共創戦略部」に改編

大同生命(4月1日)

①企画部共創戦略室を「共創戦略部」に改編。デジタルを活用したお客さま利便の向上などを従来以上にスピード感を持って実現する。

②東日本金融代理店支社を新設

③首都圏トレーニングセンターを「東京トレーニングセンター」に改称。神奈川トレーニングセンター、埼玉トレーニングセンター、名古屋トレーニングセンター、大阪トレーニングセンターをそれぞれ新設する。

 

ソニーライフ・ウィズ生命を合併

ソニー生命は、100%連結子会社「ソニーライフ・ウィズ生命」との合併に向けた法定手続きが4月1日付で全て完了した、と発表。存続会社はソニー生命。

ソニーライフ・ウィズ生命は、2020年4月に「ソニーライフ・エイゴン」から社名変更した。

業績は(2020年度第3四半期)、個人年金の保有件数は9万6397件、保有契約高は5212億円。また、2019年3月に発売した個人年金は1992件・132億円。

 

 

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

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