変化への対応とそれを可能にするために、投資余力を確保するための既存業務からの大胆なリソースシフトを─住友生命は9月30日「スミセイ中期経営計画2022」を改定することを明らかにした。
改定の背景では、新型コロナウイルスの影響で「対面でお客さまに寄り添い保険を届けるという強みが発揮できない状況が続く」こと、ニューノーマルの時代を見据え「非対面でのコミュニケーションに対するニーズや健康に対する意識がより高まる」ことなどを挙げる。
また、ニューノーマルな時代への対応の方向性は次のとおり。
各事業分野での取り組みの中で改正したポイントは次のとおり。
営業職員の「バイタリティ」への注力は変わらないが、新型コロナウイルスによる顧客の嗜好の変化に対応し、将来にわたってサービスを提供して行くための「デジタルツールの導入・活用・営業職員の体制」の構築を強調。
金融機関等代理店・保険ショップでは、グループ会社の強みを活かしてシナジーを発揮するための態勢を構築するとともに「ニューノーマル下での代理店ビジネスモデルの変化に対応」して、多様化・細分化するニーズに応えるフルラインアップを実現する。
なお、住友グループの元受会社は住友生命、創業10周年を迎えるメディケア生命、2019年8月に子会社化したアイアル少額短期保険の3社。
経営基盤に対する取り組みでは、4項目を5項目に増やし、新たに次のポイントを強調。
同社はWPIプロジェクトを推進しているが、今後の目指す姿として、既存業務の抜本的な見直しでは押印業務の廃止、本・支社の権限、役割見直しを挙げる。
また、テレワークなどの推進では、在宅勤務、モバイルワーク、スライド勤務などを活用する。WPIは「WorkPerformanceInnovation」の略。
新中計の数値目標は次のとおり修正した。
オンラインイベントに協賛
住友生命は、オンライン・アクティビティイベント「VitalityRun&WalkChallenge(VRWC)」に特別協賛する。
VRWCは毎月第4土曜日にオンライン上で開催するもので、ラントリップが主催。10月24日から開始。
専用サイトから申込むと、特定の場所に集まらず、誰でも無料で好きな場所で参加できる。「新型コロナ禍における運動不足の解消、および健康増進活動の習慣化を促す機会を提供したい」という。
また「バイタリティ」の会員は、VRWCの完走・完歩証を提出することでバイタリティー運動ポイントを獲得できる。 バイタリティの累計販売件数が約50万件。
今後、バイタリティの会員と約10万名のラントリップの会員を中心に参加者の輪を広げる。
資産運用では10月23日、2020年度下半期運用方針の説明会を行った。
新型コロナウイルス感染拡大により、金融市場は3月末にかけて大幅に悪化したが「保有する有価証券の評価損は限定的。含み損益も足元ではコロナ前の2019年12月末の水準まで持ち直している」という。
下半期の経済環境については、景気は4~6月期をボトムに「21年度は、末頃にはコロナ前のGDPの水準に近づくと想定しているが、不透明感は強く、コロナ感染拡大が長期化するリスクもある」という。
同社はALM運用(約25兆円)とバランス運用(約6兆円)の2つのポートフォリオに区分して運用。
ALM運用の収益力アップでは、高利回りの外貨建てクレジット資産へのさらなる投資、インフラ・プライベートエクイティファンド、不動産の残高積み上げを図る。
リスクコントロールの強化では、超長期債への投資を通じた国内金利リスクの削減を着実に実行する。なお、上半期も低金利環境の継続を見通し、国内金利の上昇局面を捉えて超長期債への投資を積極化し、国内金利リスクの削減を行った。
ESG投融資については、上半期に投融資手法のレベルアップに取り組むとともに、責任投資(ESG投融資+スチュワードシップ活動)体制移行に向けた検討を開始。
これまで、ESG投融資とスチュワードシップ活動は分けて取り組んできたが、20年3月の日本版スチュワードシップ・コード改訂により、ESG要素の考慮が明示されたことを踏まえ、今後は2つを「責任投資」とした形で一体化していく。
目標達成に向けたテーマ投資の目標額は20年度から3年間で3000億円、これまでの実績は566億円。
下半期の取り組みは、①ESG観点からの資産ポートフォリオの分析開始②エンゲージメントの強化③責任投資体制への移行手続き完了。
1996年に導入されて以来、保険会社の経営状況を理解する指標の一つとして、すっかり定着した「ソルベンシー・マージン比率規制」。この規制が5年後に変わろうとしている。これを機に、ソルベンシー・マージン比率に関連した過去の出来事を振り返ってみる。
10月に「2020年版厚生労働白書」が発表され、高齢化の状況が示された。政府は全世代型社会保障検討会議を2019年9月から始めており、2020年末には最終報告が出る予定である。少子高齢化、社会保障の現状、全世代型社会保障の検討状況を紹介したい。
今回は、企業規模により2022年と24年に2段階で行われる「パートの社会保険加入拡大」を取り上げます。社会保険に加入するメリットとデメリットを整理し、公的保険の不足分を私的保険で賄うことの重要性を説きます。
79回に及んだエンディング・ノート活用法を振り返りまとめています。3回目の今回は58から79まで、自社株の評価をいかに減らすかにスポットを当て、後半ではコロナ禍対策の助成金・給付金を詳説しました。
定期保険の加入目的について、解約返戻金の使い道として最もオーソドックスな「役員退職金」を取り上げ、①相続対策のための資金、②会社に対する貢献の清算、③経営者と配偶者の老後のための資金、の視点から整理していきます。
「感染症プラス入院一時金保険」を「ひまわり認知症予防保険」など選択緩和型商品でも発売。これにより、最高保障額が従来の8倍に。また、選択緩和型保険の入院一時金額を5万円から20万円に引き上げた。
来年10月、予定利率などを引き下げた上で一般勘定の新規受託を再開する。現行の1.25%は0.25%へ引き下げる。また、特別勘定フロアアセットプランを発売するが、これは一般勘定と合算で従来の利回りを目指す商品。
「新契約よりも採用で頑張ってみよう」と心機一転して、それ以降、長年組織長として勤め上げてきた橋詰信子さんに、この間の経験から得た採用・育成、そして組織運営のコツと秘訣を聞く。
アドバンスクリエイトは、2020年3月から開始した「オンライン保険相談」の利用件数が10月20日に2万1000件になった、と発表。
独自に開発した保険証券管理アプリ「folder」をダウンロードすることで、オンライン保険相談をより便利に利用できることから、同アプリのダウンロード件数、証券登録件数も増加。9月現在3万件を超え、登録された保険証券数も2万9000件を突破。
オンライン保険相談の予約では、保険市場の人気コンサルタントを指名できる。
さらに、オンライン保険相談に関連して、保険相談に特化したビデオ通話システムを開発。直営コンサルティングプラザでのテスト運用を開始した。
今後、主要商品の顧客情報管理システム「御用聞き」の機能として、外販を進める予定。
SOMPOひまわり生命は、ネット専用商品「リンククロスコインズ」の販売件数が3万件を突破したことに伴い「グリーンリボンデー」である10月16日に、日本赤十字社へ300万円を寄付した。
同商品は2016年9月に発売。先進医療や臓器移植など経済的負担の大きい治療の保障に特化した保険商品で、毎月500円の保険料で加入できる。
同社はCSRの取り組みとして、契約件数に応じて、先進医療や臓器移植に関連する医療機関などへ寄付をすることで「健康な社会の実現に貢献したい」という。
「グリーンリボンデー」は臓器移植法の施行日で、家族や大切な人と「移植」のこと「いのち」のことを話し合い、お互いの臓器提供に関する意思を確認する日という。
日本生命は、ニッセイアセットマネジメントが運用するファンドを通じ「GroveStreet社」の関連会社が運用する「LifeScienceImpactProgram」に約105億円を投資する。
GroveStreet社は、未公開株式ファンドへの投資を専門に行う運用会社。特に健康・医療領域のベンチャーファンドへの投資に強く、長期にわたる良好なトラックレコードを有する。
日本生命にとって、健康・医療の領域で社会的インパクトの創出を志向する企業に投資するファンドに対する投資という。
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