新契約年換算保険料は、経営者保険の販売停止の影響や、海外金利の低下による外貨建て商品の販売減速などから、大幅に減少──。 第一生命ホールディングスは5月15日、2019年度決算報告を行った。
まず、新型コロナウイルス感染症への対応では、3月25日の首都圏での外出自粛に伴い営業自粛を開始。4月16日から全国の営業職員は在宅勤務となり、営業活動を自粛した。
販売業績への影響は、4月はそれほど大きくないが、5月、6月はかなりの影響を受ける見込み。また、新型コロナウイルス感染症に伴う保険金支払いは、死亡保険金が5件・約1970
万円、入院給付金が66件・約650万円(国内グループ、5月8日時点)。
「新型コロナウイルス感染症に関してストレステストを実施。例えば、スペイン風邪の時には人口あたり7%の人が亡くなったが、このような想定でのシミュレーションを行っている。経営の健全性に影響がある状況ではない」と第一生命ホールディングス・瓜生宗広常務執行役員。
今後の営業方針については、得意分野の対面販売とデジタルとをうまくコラボレーションして、顧客体験価値の高度化を図る。
第一生命は1月、少額短期保険会社設立に向け、準備会社「第一スマート」を設立。ミレニアル世代やZ世代をターゲットに、契約から請求までをデジタル完結のスキームで行う。2020年度上半期に営業開始を目指す。ネオファースト生命もWEBで申し込みが完結できる仕組みを準備している。
4月の組織改編では、デジタル・リアルのコラボレーションを推進する専門組織として「コミュニケーションデザイン部」「イノベーション推進部」を新設した。コミュニケーションデザイン部では、軽量で機動力の高い商品・サービスを開発できる体制の強化を進める。
瓜生常務執行役員は「アフターコロナ・ウィズコロナの時代では、お客さまの行動様式や価値観は変化してくる。人を介さないデジタル完結に利便性を感じたり、あるいは時間と空間に制約されないオンデマンド型リモート対面が心地良い、あるいはリアルな対面の必要性を再認識したり、さまざまなお客さまのニーズが顕在化するだろう」という。
第一生命ホールディングスは6月、海外生命保険子会社などを統括する中間持株会社を国内に設立する。
現在、生保事業を海外8カ国で展開。海外生命保険子会社による保険料等収入は1兆円、修正利益は703億円にまで拡大。これはグループ全体に対してそれぞれ約21%、約26%にあたる。
中間持株会社を設立することで、経営管理・支援を海外地域統括拠点と一体で行う基盤整備を図るとともに、海外経営人材を取り込む。
「海外生保事業のさらなる成長とグローバルガバナンス体制の強化を加速する」という。
10月には、海外生命保険子会社などの株式の一部を中間持株会社に移管する予定。
第一生命グループの新契約年換算保険料は28・0%減の3516億円と大幅に落ち込んだ。経営者保険の販売停止の影響や、海外金利低下に伴なう外貨建て商品の販売減速などが主因。グループ会社ごとの新契約年換算保険料は次のとおり。
〈第一生命〉
前年度比6・0%減の896億円(うち第三分野は10・8%減の547億円)、なお、このうち訪問型代理店の新契約年換算保険料は35億円。
経営者保険の販売停止(2019年2月)などで全体的に減少したが、経営者保険を除くと「認知症保険」「就業不能保険」などの好調が奏効して、前年比では増加となる。
2018年3月に発売した「ジャスト」の累計販売件数は20年3月末で186万件。19年3月の93万件から、1年間で倍増する勢いで、5月現在では195万件と、200万件が目前。
必要な保障を組み合わせて加入するタイプで、ラインナップは死亡、三大疾病、介護、医療など17。契約時に健康診断書などを提出するだけで保険料を割り引く、特約の「健診割」も特徴。
また「認知症保険」(18年12月発売)と「就業不能保険」(19年9月発売)の業績はそれぞれ20万件を突破。このように保障性商品の新契約年換算保険料は7・2%増の687億円となり、拡大基調となっている。
営業職員数は、前年度末から208人増えて4万4256人。このうち営業職員数の中核となる「チーフデザイナー」は70・3%を占める。
〈第一フロンティア生命〉
前年度比41・9%減の1198億円。うち、第一生命の営業職員が266億円、訪問型代理店25億円となっている。
海外金利低下の影響などで、外貨建て商品の販売が前年度比で大きく反動減となった。
〈ネオファースト生命〉
前年度比90・6%減の109億円。うち、訪問型代理店が32億円。前年度の1170億円から1061億円減少した。前年度に拡大した経営者保険の販売停止の影響をもろに被った。
その一方で、医療保険などの伸展をバネに、保障性商品の新契約年換算保険料は68・0%増の97億円。また、第三分野の保有年換算保険料は186億円と、前年度末から85億円増加している。
〈海外〉
海外4社の新契約年換算保険料は46・1%増の1312億円。内訳は米プロテクティブが5・5%減の390億円、豪TALが197・7増の705億円、第一生命ベトナムが12・8%減の216億円、第一生命カンボジアが0・3億円。
豪TALは買収したアステロン・ライフの実績計上に加え、大型団体保険契約を獲得したことで保険料収入等が増加し、新契約年換算保険料も236億円から705億円と大きく伸展。
〈基礎利益〉
第一生命の基礎利益は11・9%減の4221億円。うち順ザヤが1095億円、保険関係益が3126億円。団体保険の料率改定などによる保険料引下げに伴う保険関係損益の402億円減少、金利低下・円高による利息配当金等収入の減少などに伴なう順ザヤの167億円の減少などが要因。
日本少額短期保険協会は6月3日、恒例の通常総会を開催、本年度協会運営方針、新三役等を決定した。なお、今回の総会では、新型コロナウイルス感染症対策として安全面への配慮を徹底してその運営に努めた。
医療保険・特約では、医療費支出を超える給付を、いわば臨時収入として受け取る人も多い。では、どのようなことに使われているのか。「貯蓄や投資」が最も多く、次いで「日常の生活費」「耐久消費財の購入」の順だった。
経営者の必要保障額の算出について2つの視点から見ていきます。1つは経営者の死亡による借入金返済の問題。もう1つは事業の流れを滞らさせないようにするための資金の問題です。合理的な導き方を検証していきます。
年商8億円の卸売業を営むBさんは、過去の苦い経験から売掛債権の保全を重視しています。ファクタリングで対応できない2社に対し、取引信用保険の存在を知り奥田氏のもとへ。打診した損保1社から満額保証得て契約。
本紙で連載中の「法人営業舞台裏のレッスン帳」との連動企画。法人保険の新旧税制を整理する一方で、目前の経営危機にどのように保全対応すればいいのか。資金需要と決算の内容を勘案し、制度の効果的な活用を検証していきます。
同社の「ガン保険スマート」を、全国のセブンーイレブン2.9万店で取り扱いを始めた。セブン−イレブンの「マルチコピー機」を通じて申し込む。この商品は、コンビニエンスストアで販売する初のガン保険。
キャリア15年の小泉ふみさんは「人みしり」に「口ベタ」ということもあって、生保セールスの仕事は必ずしも好きではなかったが「お客さま1人ひとりを大切にする」ことを信条に仕事を続けてきた結果、今では700人以上の既契約者を抱えるまでになった。
柳田組織長の採用・育成方法は「決して相手を深追いしないで囲い込んでいく」というものだ。あわせて組織の運営にあたっては「いつもザックバランで明るい雰囲気づくり」を心がけているが、仕事をしない、意欲を見せない職員には、時として厳しく対応している。
アクサグループはアクサリサーチファンドを通じて、パスツール研究所の「COVID−19Taskforce」を支援するほか、さらに500万ユーロを確保し、パンデミック収束後も含めた新型コロナウイルス感染症をはじめとした35の感染症研究プロジェクトを支援する。
さらに「アクサ・ソリダリティ・チャレンジ」を実施。日本を含む世界57カ国のグループ企業の従業員16万人に呼びかける。
アクサが50万ユーロの支援枠を設け、医療従事者に対する従業員による応援メッセージの投稿1件につき5ユーロを「101Fund」に寄付。
また、アクサ・ホールディングス・ジャパンは「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」や、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会的課題解決に取り組む「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」「キッズドア」「全国こども食堂支援センター・むすびえ」のNPO3団体に対し、従業員の募金額に連動し、総額1000万円のマッチング拠出を会社が行う支援活動を開始した。
三井住友海上は、同社所属の新井千鶴選手など、アスリートが楽しく・真剣にラジオ体操を行う「一緒にラジオ体操」動画を公開した。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う長期の外出自粛や在宅勤務などにより、運動不足を感じる人が増えている。そのような中で所属のアスリートができることを模索し、その結果、一般の方にも馴染みが深い「ラジオ体操」を、楽しく・真剣に取り組む動画を制作。
出演者は女子柔道部、女子陸上競技部、トライアスロン部、パラアスリート(ガイドランナー)、女子サッカー選手、女子7人制ラグビー選手の総勢37名。
同社では、アスリート社員による柔道教室・ランニング教室・水泳教室を開催し、地域との交流を図るほか、講演活動やイベントへのアスリート社員の派遣など、サステナビリティ活動にも取り組んでいる。
損保協会は令和元年台風15号、台風19号および10月25日の大雨による災害に係る各種損害保険の支払件数・支払保険金(2020年3月末)を取りまとめた。支払額は3つの災害で1兆720億円になる。
•台風15号=支払件数38・3万件(うち火災保険33・7万件)、 金額4656億円(4244億円)
•台風19号=支払件数29・5万件(うち火災保険23・0万件)、 金額5826・0億円(4750・5億円)。
•10月25日大雨=支払件数11・2万件(うち火災保険
4921件)、金額238・5億円(154・5億円)。
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