最終段に[本紙集計]2019年度生保第2四半期報告
金融庁は昨年12月27日、保険料の二重払いなどの不正販売を行なったかんぽ生命と日本郵便に対して、1月から3月までの3カ月間、かんぽ生命の保険募集・契約の停止命令を出した。保険業法第132条第1項に基づくもの(業務停止命令及び業務改善命令)。
また、かんぽ生命と日本郵便は、適切な業務運営を確保し、保険契約者の保護を図るために次の項目を実施する。
2社は7項目に係る業務の改善計画を1月末までに提出する。
改善計画については、その実施完了までの間、3カ月ごとの進捗及び改善状況を翌月15日までに報告する。第1回目の報告は2月末となる。
日本郵政に対しても業務改善命令を出した。保険業法第271条の29第1項に基づくもの。日本郵政はかんぽ生命の適切な業務運営を確保し、保険契約者の保護を図るため、次の項目を実施する。
郵政グループへの業務停止命令は、2007年の郵政民営化以降では初めて。金融庁は、かんぽ生命で不正募集が広がった背景として、過度な営業推進態勢や脆弱な募集管理態勢、コンプライアンス・顧客保護の意識を欠いた組織風土などの態勢上の問題を強調する。
脆弱な募集管理態勢についてはこう指摘する。
「日本郵便の営業現場における募集活動の実態、募集人の営業目標や営業手当の状況、優績者に対する表彰の状況、各種研修の内容などを把握せず、委託者として保険代理店である日本郵便に対して、適正な募集管理態勢の構築に必要な指示を行なってこなかった」
日本郵政グループ3社は昨年12月18日「日本郵政グループにおけるご契約調査及び改善に向けた取組について」(2019年7月31日付)の「契約調査」の結果および今後の取り組みについて明らかにした。
その中で、募集管理に係る当面の取り組みについては「お客さま本位の営業活動の強化」など7項目を挙げる。
まず、営業目標の見直しについては、保険料の純増額をベースとして目標を見直し、純新規契約を評価する。これらの営業目標とリンクした組織業績評価、人事評価に見直すとともに、募集品質に係る評価基準を追加。4月から実施する。
お客さま本位の営業活動の強化では、コンサルティングサービスの実施を挙げる。社内アンケートなどの結果「適正募集に係るルールが不明確」という声が多くあった。
研修などの実効性が十分でなく、保険募集の現場まで法令遵守の意識が浸透していないことを指摘し「お客さま本位を徹底した、かんぽ商品のスタンダードな販売モデルを定義し、徹底する」という。4月から取り組む。
「意向確認の強化」では、外形上、品質に懸念のある申込みは、郵便局管理者による意向確認に加え、かんぽ生命の専用コールセンターによる重層的なご意向確認を1月から実施する。
募集管理態勢強化に向けた体制見直しも行う。
かんぽ生命の支店機能については4月以降、営業推進に注力した代理店支援から「募集品質の確保を前提とした営業施策と募集品質改善施策とのバランスを確保した代理店支援・指導へ見直す」。
また、日本郵便の金融渉外部を「金融コンサルティング部(仮称)」に改称。 新たに支社に「金融コンサルティング本部(仮称)」を設置。金融渉外業務を担当する管理者に加え、 窓口業務を担当する管理者も募集品質改善責任者に指定する。4月までに実施。
契約乗り換え対策では、1月に条件付き解約制度、10月以降できるだけ早期に既契約の解約を伴わない転換制度を導入。
商品開発では、商品魅力が低下している養老保険・年金などが主力になっていることを指摘。今後は「青壮年層を含めた保障ニーズに応えるための商品認可を目指す」という。
不正募集の防止対策については「募集状況の録音・保管」を4月から試行する。渉外社員の携帯端末で行い、募集状況の可視化をはかり、苦情があった場合「意向に沿った提案ができていたかを確認できる仕組みを構築する」。
さらに、募集人処分は「業務停止」「厳重注意」に加え、①一定期間募集を停止させる「募集停止」②一定期間、管理者がすべての募集状況を確認する「注意」を追加する。
生命保険協会は昨年12月13日「顧客本位の業務運営の高度化に資する取組みに関するアンケート」を、日本国内で営業しているすべての生命保険会社42社を対象に行い、その結果を公表した。主なポイントと概要を紹介する。
労働災害や職業病等の民事損害賠償関係の集計を行っている労災問題研究所(稲垣昭雄所長)は恒例の「2019年過労死関係の動向」をまとめた。全国の裁判所から出された判決数のうち、金額が明確なものは31件で平均額は約4296万円であった。
生命保険で自社株の評価額を引き下げても「類似・業種目別株価」が上昇すれば、その効果は打ち消され、反対に、株価の底値近辺で「生命保険を活用したプラン」が実行できれば、相乗効果で評価額が大きく下がります。
特別支給の老齢厚生年金支給開始の区切り年齢は、男性=昭和32年4月2日以降生まれ、女性=昭和33年4月2日以降生まれの、63歳、61歳の人たちです。速やかに請求手続きを。放置してもメリットはありません。
生保協会が公表している2018年度事業概況から、ガン保険の新契約、都道府県別の平均死亡保険金、保険種類別の年齢・性別平均保険金をピックアップ、ガンの罹患・死亡予測、都道府県別の死因順位などと照合していきます。
MS&ADインシュアランスグループホールディングスは東京大学と共同で、音声により認知症・軽度認知障害(MCI)の予兆を発見しつつ、認知症予防策を提供するサービスの開発に向けた研究を開始した。
採用の“断り”に対して、これにどう対応するか?山形澄子組織長は、たとえばその理由が「主人の反対」なら、反対するご主人を説得して入社した営業職員にその体験談を話してもらう。「実話」以上に説得力のあるものはないからだ。
アフラック(1月1日付)
①「アソシエイツ営業開発部」の新設。団体および既契約の活性化に関する企画ならびに代理店支援の推進を担う。
②提携金融機関および支社の再編。
③「法人市場開発推進部」の新設。
④「経済政策調査室(部格)」の新設。マクロ経済・政策関連情報の収集および分析機能ならびに経営環境の変化への機動的な対応を担う。
⑤「共同研究推進室(部格)」の新設。中・長期的な視点に基づく新規事業に向けた学術機関および自治体との共同研究に関する業務を担う。
⑥新規事業推進部を「コーポレートデブロップメント部」に改称。業界を超えた企業連携によるエコシステムの構築、イノベーティブな保険の企画およびインキュベーションプラットフォームの構築に向けた機動的な対応を担っていることを明確に示すのが狙い。
日本生命、京阪ホールディングス、関電不動産開発の3社グループは「中之島4丁目用地における未来医療国際拠点整備・運営事業に関する開発事業者募集プロポーザル」で、大阪市、大阪府、未来医療推進機構と基本合意書を結び、開発事業者として参画する。竣工は2023年12月の予定。
今後、未来医療に関わる人や最先端の情報が集まる「知の循環」を促進する仕組みとして、未来医療の創造を牽引する 「R&D センター」、実践を牽引する「 MED センター」、共有を推進する「国際フォーラム」の3つの 施設を整備する。
計画地は大阪府大阪市北区中之島4ー32ー17 。敷地面積8600m²、延床面積約5万8000m²、地上 17階建。
東京海上日動は、京都大学防災研究所と東京海上日動リスクコンサルティング(TRC) と、2018年度台風 21号などに関する研究を共同で実施する。研究概要は次のとおり。
①台風21号による地点別の風速の再現。
②①を踏まえた台風21号による建物被害に関する分析。
③①②を踏まえた台風21号による被害の特徴に関する分析。
京都大学防災研究所は、風災分野では1961年の耐風構造研究部門の設置から、半世紀を超える長期間にわたり研究・教育に取り組んでいる。
「京都大学防災研究所および東京海上グループは、激甚化する自然災害リスクの研究を通じて、安心・安全な社会づくりに貢献したい」という。
2019年度上半期の個人保険新契約高は、対前年同期比23.6%減の25兆3036億円だった。昨年2月のいわゆる「バレンタイン・ショック」により、経営者向け定期保険の販売自粛の影響が大きい。11面には各社の主要データを掲載。
■個人保険(新契約の増減率は前年同期比)
2019年度上半期の個人保険新契約高は、対前年同期比23.6%減の25兆3036億円だった。
昨年2月のいわゆる「バレンタイン・ショック」により、経営者向け定期保険の販売自粛の影響が大きい。エヌエヌ、SOMPOひまわり、大同が大きく減少した。
FWD富士は102.5%増の1兆3404億円と倍増し、ひとり気を吐いた。
■個人年金
個人年金は0.7%減の2兆5325億円でほぼ昨年度並みとなった。個人年金販売会社の多くが減少したが、ソニー33.8%増、日本34.0%増、住友25・3%増と大きく伸展した。
保有契約高の増減率は対18年度末を表す。
■個人保険
個人保険の保有契約高は、1.2%減の838兆8876億円。保有契約10兆円以上会社は21社。日本、第一、住友、明治安田の大手4社およびかんぽは揃って1~3%前後減少した。
■個人年金
個人年金は0.7%減の103兆6457億円。
日本は1.8%増だが、第一は0.2%減、住友は0.7%減、明治安田は1.9%減でだった。かんぽは8.6%減。
保険料等収入(保険料・再保険収入)は2.7%減の16兆7961億円。うち保険料は16兆697億円で3.4%の減だった。
1兆円以上はかんぽ、住友、第一、日本、明治安田の5社。かんぽは11・7%以上の減少で2兆円を割った。
資産運用収益は18.2%減の4兆7032億円(うち特別勘定資産運用益は2239億円)と大幅に減少。一方、資産運用費用は67.0増の1兆9305億円と大幅に増加した。また、有価証券含み益は54兆1819億円。
〈解約返戻金〉
解約返戻金の支払いは3兆88億円で、対前年比で0.9%増。
〈集計表について〉
①「会社名」:2019年9月末日現在。
②「増減率」:「保有契約」「保有契約ANP」および「総資産」は18年度末比。そ の他の項目は対前年同期比。
③「有価証券含み益」:売買目的有価証券以外の有価証券のうち時価のあるものの差損益。合計は各社の単純合計。
④「合計金額」:「有価証券含み益」「基礎利益」を除き、生命保険協会「生命保険事業概況」より。
⑤「単位」:金額=億円(億円未満切り捨て)、ソルベンシー・マージン比率(SM比率)・増減率=%。
⑥個人保険および個人年金保険の新規契約件数には転換後契約の件数を含み、新規契約金額には転換による純増加金額を含む。
※以下に掲載する表は本紙からの抜粋です。詳細は本紙をご覧ください(表は664ピクセル以上でご覧ください)。
会社名(’19年9月末) | 新契約 | |||
個人保険 | 増減率 | 個人年金 | 増減率 | |
アクサ | 8,567 | 20.4 | △ 2 | - |
アクサダイレクト | 590 | 27.5 | - | - |
朝日 | 802 | 9 | △ 72 | - |
アフラック | 1,107 | △ 13.8 | - | - |
アリアンツ | - | - | - | - |
SBI | 386 | 23.2 | - | - |
エヌエヌ | 3,011 | △ 71.9 | - | - |
FWD富士 | 13,404 | 102.5 | - | - |
オリックス | 7,203 | △ 11.4 | 0 | - |
カーディフ | 83 | 148.2 | - | - |
かんぽ | 16,993 | △ 40.8 | 33 | 160.4 |
クレディ・アグリコル | - | - | 58 | 43 |
ジブラルタ | 16,850 | △ 15.2 | 50 | △ 68.4 |
住友 | 5,508 | △ 9.3 | 2,199 | 25.3 |
ソニー | 21,889 | △ 24.5 | 3,475 | 33.8 |
ソニーライフ・エイゴン | 87 | - | 170 | 16.7 |
SOMPOひまわり | 12,739 | △ 49.3 | - | - |
第一 | 5,882 | △ 5.5 | 2,143 | △ 5.2 |
第一フロンティア | 4,558 | △ 15.2 | 2,136 | △ 45.7 |
大樹 | 3,834 | △ 16.6 | 667 | △ 5.2 |
大同 | 12,199 | △ 43.0 | 56 | 12.4 |
太陽 | 2,832 | △ 45.1 | 117 | △ 61.2 |
チューリッヒ | 332 | △ 44.4 | - | - |
T&Dフィナンシャル | 2,042 | 10.7 | 30 | △ 46.0 |
東京海上日動あんしん | 9,998 | △ 44.6 | - | - |
ニッセイ・ウェルス | 301 | △ 62.2 | 1,119 | 8.9 |
日本 | 29,659 | △ 9.7 | 8,849 | 34 |
ネオファースト | 1,379 | 94.1 | - | - |
はなさく | - | - | - | - |
富国 | 7,486 | △ 0.7 | 133 | 27.5 |
フコクしんらい | 608 | 221.7 | 3 | 3 |
プルデンシャル | 19,120 | △ 19.7 | - | - |
PGF | 1,842 | △ 7.5 | 2 | △ 47.7 |
マニュライフ | 3,300 | △ 52.5 | 2,424 | △ 11.1 |
三井住友海上あいおい | 10,615 | △ 40.5 | 29 | △ 13.5 |
三井住友海上プライマリー | 3,802 | 1.6 | 993 | △ 50.1 |
みどり | 151 | 8.1 | - | - |
明治安田 | 5,226 | △ 27.6 | 303 | △ 39.9 |
メットライフ | 15,008 | △ 12.1 | 400 | △ 25.7 |
メディケア | 881 | 73.7 | - | - |
ライフネット | 1,901 | 23.9 | - | - |
楽天 | 857 | 2.8 | - | - |
合計 | 253,036 | △ 23.6 | 25,325 | △0.7 |
会社名(’19年9月末) | 新契約ANP | |||
個人保険 | 増減率 | 個人年金 | 増減率 | |
アクサ | 267 | △ 25.3 | 0 | - |
アクサダイレクト | 7 | 60 | - | - |
朝日 | 122 | △ 42.4 | △ 1 | - |
アフラック | 368 | △ 21.2 | - | - |
アリアンツ | - | - | - | - |
SBI | 1 | 5.6 | 0 | △ 5.2 |
エヌエヌ | 67 | △ 83.1 | - | - |
FWD富士 | 96 | △ 54.3 | - | - |
オリックス | 187 | △ 4.3 | 0 | - |
カーディフ | 0 | △ 4.4 | - | - |
かんぽ | 1,316 | △ 28.7 | 3 | 167 |
クレディ・アグリコル | - | - | 4 | 126.1 |
ジブラルタ | 267 | △ 26.6 | 7 | △ 55.2 |
住友 | 436 | △ 16.6 | 158 | 47.1 |
ソニー | 309 | △ 3.2 | 77 | 28.4 |
ソニーライフ・エイゴン | 5 | - | 51 | 10.6 |
SOMPOひまわり | 120 | △ 32.8 | - | - |
第一 | 351 | △ 8.0 | 75 | △ 4.3 |
第一フロンティア | 399 | △ 11.0 | 257 | △ 57.6 |
大樹 | 161 | △ 19.3 | 27 | △ 4.7 |
大同 | 200 | △ 60.9 | 2 | 15 |
太陽 | 152 | △ 6.7 | 10 | △ 62.6 |
チューリッヒ | 41 | △ 3.3 | - | - |
T&Dフィナンシャル | 110 | 113.3 | 5 | △ 43.1 |
東京海上日動あんしん | 184 | △ 53.2 | - | - |
ニッセイ・ウェルス | 22 | △ 63.3 | 673 | 18.3 |
日本 | 765 | △ 20.1 | 387 | 35.2 |
ネオファースト | 43 | △ 92.5 | - | - |
はなさく | 8 | - | - | - |
富国 | 68 | △ 9.9 | 3 | 24.6 |
フコクしんらい | 32 | 583.1 | 0 | 2.2 |
プルデンシャル | 319 | △ 10.0 | - | - |
PGF | 61 | △ 12.0 | 0 | △ 63.0 |
マニュライフ | 123 | △ 70.5 | 106 | △ 11.1 |
三井住友海上あいおい | 145 | △ 43.4 | 1 | △ 21.0 |
三井住友海上プライマリー | 336 | 12 | 175 | △ 44.6 |
みどり | 9 | 14.6 | - | - |
明治安田 | 491 | △ 29.7 | 10 | △ 37.6 |
メットライフ | 457 | △ 21.7 | 64 | △ 28.0 |
メディケア | 30 | 6.5 | - | - |
ライフネット | 16 | 33.9 | - | - |
楽天 | 27 | 7.5 | - | - |
合計 | 8,137 | △30.6 | 2,104 | △ 12.1 |
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