2019年10月25日 2933号

 

アクサダイレクト生命の経営戦略

 

強みは「スピード」、さらに自動化

 

しゃしん 強みはスピードだ──今年9月から経営の舵を執る住谷貢社長(=写真)はこう断言する。保険金支払いは請求を受け付けてから支払いまでの平均日数は2・12日。さらにスピードアップを図るために「複数年かけて投資をして、自動化を進めたい」と意欲を示す。加瀬航太執行役員CFOは「『自分の欲しい商品があれば、アクサダイレクトで買えばいい』という環境を作り上げるのが私たちの仕事」と強調する。同社は10月3日、保険セミナーを開催した。

 

新契約件数は急成長トレンドに

 

 9月1日でアクサダイレクト生命の社長に就任した。これまでのキャリアとこれからの抱負は。

住谷 アクサ生命のCFOを8年間勤めた。2013年に前任者が社長に就任した際、CFOを勤めつつ、非常勤の会長の立場でアクサダイレクト生命の業務の推移、資金面でサポートをしてきた。今まで以上にこのダイレクトビジネスにコミットして、自らドライブする機会を与えられとてもワクワクしている。

 

 ネット生保は創業からすでに10年以上が経過した。当時と生保マーケットも変わっている中で、アクサダイレクト生命の現状をどう受け止めているか。

住谷 2018年の創業時の想定よりも少しビハインドだ。ただ、2013年に落ち込み、そこから急激に成長している。2018年度の新契約件数は対前年度30%の伸び(2万9614件)、19年度の4~6月も同期比で90%の伸展(1万121件)。これは他のネット生保も同様な傾向だ。

ダイレクトの生命保険は、ニーズが顕在化していないところがあり、難しい。ただ、テクノロジーも進化して、消費者の購入行動がeコマースに流れている。生命保険はファッションと比べるとまだまだ遅いが、このトレンドは変わらないので、ここから生命保険も加速していく、とみている。

 

 顧客層のプロファイルは。

住谷 性別は6割が男性で、4割が女性。生命保険全体ではだいたい半々の割合だが、アクサダイレクトでは男性が多い。平均年齢では40歳ぐらい。その中で30代、40代が中心で、60代はいない。この結果から、女性よりも男性のほうが、そして40代のほうが、生命保険や健康に対するニーズが顕在化していて、アクサダイレクトから購入している、と思う。

 

レコメンデーション機能を強化

 

 10月からブランドキャンペーン「アクサスピード」を展開している。この狙いは。

住谷 お客さまに選ばれる魅力的な保険商品を作ることは命題としてあり、当然取り組むが、アクサダイレクトの強みは何か? それは「スピード」だ。10月からYou Tubeでメッセージ動画を展開している。3バージョンあり、年末まで流れる。

保険金支払いは請求を受け付けてから支払いまでの平均日数は2・12日。こんなに短いのは他にないだろう。ダイレクトビジネスの生い立ちから、新契約のアンダーライティングはほぼ自動化し、それ以外のプロセスも標準化されているので、これだけ早いスピードが達成できている。もっとスピードを上げることはできる。

お客さまが「保険に加入していてよかった」と思うのは、給付金や保険金を受け取るときだ。加入したときに「これで安心だ」という安心感はあるが「一番よかった」と感じるのは給付金や保険金を受け取った時ではないか……。

 

 支払いスピードはもっと早くできるのか。

住谷 その一歩として、今年7月から医療保険、ガン保険の給付金請求はWeb上で完結できる。加えて、24時間・365日リアルタイムでお客さまの口座に送金できるアプリを検討中だ。複数年かけて投資をして、自動化を進めたい。

 

 生命保険のダイレクトビジネスがさらに加速するために何が必要か。

住谷 ダイレクトビジネスの難しさ、特に生命保険では、どのような保険商品を買ったらいいのか、どのぐらいカバーすればいいのか、ということが分からないところだ。ここについても、テクノロジーを活用してレコメンデーション機能を強化したい。幅広い層のお客さまに購入していただける形にしたい。ただ、最後は人のアドバイスが決め手になる部分がある。

プロセスの強み、スピーディな対応を含めて評価していただけると、お客さまは魅力的な商品で魅力的なプロセスの保険会社から購入するだろう。

 

個別料率でなく一定の歯止め模索

 

加瀬航太執行役員CFO兼数理・商品開発部長は「引受基準緩和型・健康増進型・リスク細分型の各保険間の関係&今後の展望」をテーマに保険引受基準の古典的な手法、そのバリエーションを説明。そして、それぞれの今後の展望に触れた。まず、健康増進型は「残念ながら、主流にならないだろう」という。

 

その理由について「割引をするトリガーになるものが、完全自動で生命保険会社に伝達される、あるいは取得できる状況が現れたときには、健康増進型が主流になるかもしれない。今のところ、個人情報保護法やセンシティブ情報に該当することを考えると、非常にハードルが高い。健康増進型の時代が来るのか疑問だ」と指摘。

次に遺伝子情報とどう付き合っていくか。

 

ガンになりやすい人ほどガン保険に加入して、ガンになる確率が低いと診断された人はガン保険に加入しない、ということが予測される。

 

「医的情報はお客さまにはたくさんあるが、保険会社にはない、という情報の非対称性が起こる。保険引受のときに遺伝子情報を使うことは認められていないし、おそらく今後も使うことはできない。では、どう対処するか。まだ『解』がない。この傾向が顕著になっていくようなら、保険料の値上げ、販売の停止を考えないといけない時代が来るかもしれない」

 

では、リスク細分型の行き着く先についてはどうなるか。

「個別料率は公平性を突き詰めた結果であるが、一方で、保険には相互扶助が求められたり、公共性が高いという特長がある」と指摘した上で「個別料率ではなく一定のところで歯止めがかかる。その“一定”がどこか、を模索している」と説明する。

 

2面 営業支援

 

社会保障アカデミー(最終回)

3大年金シミュレーションシステム

 

明確な根拠が示すことができて、かつ合理的で真に顧客に納得してもらえる保障プランを設計し提案するには、社会保険についての知識が不可欠だ。社会保障アカデミー協会では、協会が認定する資格である「社会保障マイスター」を通して、その普及を推進する。

 

3面 マーケティング

 

新・消費者心理を探る

ニッセイ基礎研究所 井上 智紀

 

消費者の保険リテラシーに対して、チャネルはどの程度貢献できているのでしょうか。全体では独立系FPや乗合型店舗、窓販担当者が営業職員を上回っています。また、加入後のアフターフォローの中での底上げをする効果も期待できるようです。

 

4~5面 保険市場

 

法人保険 新時代の提案ポイント

法定外福利厚生と生命保険法人契約

ブレークオンスルー 代表 小山浩一

 

多様な就労形態は法定外の福利厚生にどのように影響しているのでしょうか。例えば、高齢者や女性は主要な戦力と位置づけられながら適用対象外となるケースも多く、現状と私的保障の役割を併せてみていきます。

 

6面 法人営業

 

実践!法人契約獲得のケーススタディー

積立機能を残しつつ実質保険料を下げる

奥田 雅也

 

既契約者のA社長から「設備投資のための追加融資を受けるので、生命保険も見直したい」との依頼を受け、10年定期と75歳平準定期を検討しました。今回、10年定期とした理由はどこにあったのでしょうか。

 

8〜9面 活動確認

 

ランクアップチェックシート

社長の必要保障額をチェック!

 

損金を「売り」にした保険提案ができなくなった今、これまで以上に保障販売が注目されています。正攻法でのニーズ喚起には社長も耳を傾けてくれるもの。法人を守り、未来へ繋げていくための提案ポイントを確認します。

 

10面 商品改定

 

T&Dフィナンシャル生命

「ファイブテン・ワールド2」

 

「ファイブテン・ワールド」に「介護認知症保障プラン」を新設しリニューアルした。「ターゲットプラン」と2つのプランから選択できる。介護認知症保障額は円で100%を最低保証すること、契約時の為替手数料・初期費用のないことが特長。

 

11面 損保商品

 

損保ジャパン日本興亜

「賠償責任保険」改定

 

自動車保険の賠償責任保険を改定し、物理的損害を伴わない電車などの運休・遅延を発生させたことにより、被保険者に生じる損害賠償責任を補償する。2020年1月1日以降を保険始期日とする個人賠償責任特約などが対象。

 

15面 育成

 

組織長への道

職域への新人投入指導例

 

「職域」は安定した市場ではあるが、一方で厳格な出入制限、そして限られた活動時間、それに他社との競合など、厳しい側面がある。ここでどうやって新人を育てていけばよいのか。ベテラン組織長がそのノウハウを伝授する。

 

[トピック]

 

「相続支援サービス」と「入退院安心サービス」

オリックス生命は10月1日、契約者向け「相続支援サービス」と「入退院安心サービス等(家事代行サービス)」を開始した。

「相続支援サービス」は、ブレーントラスト(本社:神戸市)が提供。無料電話相談では「相続といっても、何から始めればいいかわからない」など、手続き方法や疑問点を相談できる。

また、有料で税理士・司法書士・行政書士などに、相続手続きの代行を依頼することも可能。

契約者やその家族に万一のことがあった際、スムーズな相続手続きをサポートし、手続きにかかる時間の軽減や不安を解消するのが狙い。

「入退院安心サービス等(家事代行サービス)」は、ニチイ学館が提供する。入院時の準備や付き添い、入院中の洗濯や買い物、自宅の家事全般などに関する代行サービスを優待割引料金で利用できる。

また、入退院時以外にも、出産前後の家事代行サービスや子どもの見守りサービスなど、契約者の要望に合った各種サービスも合わせて利用可能。

 

「ミソノ・データ・ミラ イ」プロジェクトに参加

SOMPOひまわり生命は、美園タウンマネジメント(埼玉県さいたま市)を代表とするコンソーシアムに参画し「ミソノ・データ・ミラ イ」プロジェクトに参加 。

同社は、歩数や睡眠など日常のリアルデータを分析することで、パーソナライ ズした新たな保険商品や疾病予防・健康増進につながるヘルスケアサービスの可能性およびデータ取得の社会受容性の検証を行う。

実証実験の内容は次のとおり。

①期間=2019年10月22日~2020年1月26日

②活用する予定のパーソナルデータ =体組成・活動量・歩行解析データ・血液データなどの要配慮情報を含む健康関連データや、WAON カード・クレジットカードの購買履歴などのパーソナルデータ及び購買履歴などを分析した栄養の過不足データ

④参画企業=民間企業・社団法人など19団体

⑥募集人数100名

なお、美園タウンマネジメントは、総務省が実施する「令和元年度情報信託機能活用促進事業」に係る委託先となる。

情報信託機能活用促進事業は、企業や地方公共団体、大学等関係者からなる主体が、情報信託機能を核とする具体的なサービスなどを想定した実証実験を実施する。

 

 

 

 

 

 

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