2019年6月21日 2916号

富国生命 中期経営計画ビジョン

 

持続的成長にはES向上が不可欠

62支社リレー方式「相互扶助」発信

 

富国生命は2019年度から新たな3カ年の「中期経営計画」をスタートした。同社は5月27日、「2018年度決算報告」を行い、新しい中期経営計画の概要を明らかにした。鳥居直之執行役員(=写真)は「富国生命は経営の差別化を一貫して実践しており、前中計に引き続き『徹底した差別化でお客さまから、最も評価される会社になる』をビジョンとして新中計にに取り組んでいく」と基本姿勢を述べた。

 

Q 持続的成長のための好循環の構築では、ES(従業員満足度)を CS(顧客満足度)に結びつけていく持続的成長のための好循環を挙げているが、その最大の狙いは。

鳥居 特にESの向上を重点的に進めることが大きなテーマ。

ESの向上は、前中計の中でも取り組んできた。毎年、全職員の意識調査を実施しているが、横ばいの状態でなかなか上がらない。これを引き上げることが出発点になる。

CSは前中計でも高まっていたが、ESで横ばいが続くのは本当の姿ではない。持続的成長にはES向上がどうしても必要になる。

 

Q ESを高めるための具体的な取り組みは。

鳥居 前年度から「働き方改革」のプロジェクトチームを立ち上げ、まず、営業現場を支えるために中心的な役割を果たす営業所長の働き方改革を最優先で進め、その成果が少しずつ現れている。もちろん全体的な働き方改革も推し進める。

また、2023年の100周年に向けたプロジェクトの中で、「従業員みずからが次の100年を創る」をキーワードにワクワクする取り組みをしていきたい。全職員から「これをやりたい」というテーマを募集をして取り組んでもらい、1日の90分はこれに当てたい。

 

Q 100周年プロジェクトでは何を訴えていくのか。

鳥居 昨年11月に創業95周年を迎え、100周年プロジェクトを宣言した。コンセプトの「ザ・ミューチュアル」は、次の100年に向け進化させた次代の相互扶助のことで、富国生命に関わるすべての人のつながりを深め支えあい、真の相互扶助を体現する組織を目指す。その決意を示している。

 

Q 次世代の相互扶助をどのように現していくのか。

鳥居 62支社リレー方式で地域ごとに取り組んでいる相互扶助、例えば職員がボランティア活動をしているので、それらを取り上げ、全国に発信して、お客さまにも共感していただきたい。

このような形で、「自分は役に立っている」と自分自身に自信を持つことがES向上にはいちばん不可欠なことだ。これを真っ先に進めたい。

 

顧客の「大変満足」を15%以上に

 

Q もう一つのテーマとして、「お客さま満足度№1の生命保険会社」を長期経営ビジョンに挙げているが、具体的な取り組みは。

鳥居 JDパワーによる顧客満足度はアップしているが、お客さま満足度№1の生命保険会社となることで、国内市場における持続可能なビジネスモデルの構築に取り組む。これは営業企画部が中心となりアクションプランを立案。

社会環境の変化に対応した営業職員の構築、ITを活用したお客さまとのコミュニケーションの実行および検証、人口動態などのニーズの変化に対応した商品開発などが挙げられる。

2つ目は「他社(異業種)との連携・協業による差別化された商品・サービスの提供」。この領域は総合企画室が中心となり検討をする。総合企画室以外でも他社との連携による運用業務の効率化、多様化の推進に取り組む。

3つ目が「フェイス・トゥ・フェイスを引き続き行うためのIT投資・フィンテックの活用」。事務企画部が中心となり、次期IT整備構想に基づいたアクションプランなどを立案。事務企画部以外でもAIやRPAの導入の検討を進めていく。

 

Q 営業職員チャネルの高度化に向けた抜本的な改革も挙げている。営業職員チャネルを構成している要素はたくさんあるが、どれとどれを組み合わせることで可能になるか。

國見善行営業企画課長 全国に460超の営業所があり、首都圏、地方の中心都市、それ以外ではそれぞれ販売手法は違う。営業職員制度は地域間の給与差は多少あるが、考え方は共通している。これが今後も可能なのだろうか。これはスタートしたばかりで、課題を洗い出している。

 

Q アクションプランは全体でどのくらいになるか。

鳥居 持続的成長のための好循環の構築に向けたアクションプランは57あり、長期経営ビジョンでは17のアクションプランが設定されている。

 

Q 新中計の数値目標は。

鳥居 売り上げや利益の目標を具体的に立て、それを達成するものではない。あくまでも顧客満足度を高め、最終的にはお客さまに富国生命は家族、友人知人に紹介していただき、お客さまを増やし、結果的に数字はついてくる、という考え方だ。

ただ、特に重視しているのが「大変満足」のお客さまで、このお客さまがどれだけいるか。前中計では10%以上にすることを目標に取り組み、それは達成した。新中計では15%以上にすることを最低でも成し遂げたい。

また、営業職員体制では基幹職員の「4000名体制を常時確保」を打ち出した。コンサルティングセールスがきちんとできる層で、職階では主任以上になる。前中計では4000名確保を目標にしていたが、3923名と若干足らなかった。これを新中計の大きな柱として取り組む。

 

2〜3面 経営戦略

 

フコクしんらい生命

櫻井健司社長インタビュー

 

信用金庫をはじめとした金融機関や損害保険代理店などの募集代理店チャネルに特化した、専門性の高い生命保険会社として、堅調に業績を進展させてきたフコクしんらい生命は、昨年創業10周年を迎えた。この間の軌跡と新しい取り組みについて櫻井健司社長に聞く。

 

4面 マーケティング

 

新・消費者心理を探る

ニッセイ基礎研究所 井上智紀

 

高齢層も含めた2人以上世帯における「老後保障準備」の状況について概観します。5年や10年の確定年金でも、平均の年金年額では各層とも1カ月あたり5万円以上と公的年金を補完するものとすれば、十分な水準にあるようです。

 

6面 法人開拓

 

法人営業のABC

Eノートの活用法㊾  小規模宅地等の特例2

税理士 池谷和久

 

改正前は、抜け穴もあったのですが、改正後は「3親等以内の親族」が所有する家屋に住んでいると「家なき子」に該当しないことになるなど、適用要件がより厳格になりました。一歩間違えると相続税が跳ね上がります。

 

7面 社会保障

 

社会保障なんでも相談センター

国民年金保険料の納付あれこれ

社会保険労務士 園部喜美春

 

平成31年4月から国民年金の加入者も産休期間中の保険料が免除されるようになりました。通常の保険料免除制度と異なり、免除された期間も納付したものと見なされ、将来の受取額に影響を及ぼしません。

 

8〜9面 販売支援

 

コミュニケーション・ツール

「老後の生活設計と公的年金に関する世論調査」

からライフプランニング

 

公的年金の危機が叫ばれだしたのは昨日、今日のことではありません。老後生活の基本は公的年金と自助努力で賄う、といったコンセンサスは昭和の時代からあり、いつからどのように準備すればいいのかが問われています。

 

10面 商品改定

 

アフラック生命

「特別保険料率に関する特則」の導入

 

この特則は「ちゃんと応える医療保険EVER」に導入したもの。これにより、保険料の割り増しなしで契約が可能となる点が特長の一つ。また「特則を付加した特約」の中途付加も可能で、「やさしいEVER」シリーズでの取り扱いを開始する。

 

12面 保険相談

 

生命保険文化センター

「2018年度版相談リポート」

 

2018年度の相談件数は1059件で、前年度比17.4%減少。上位3は①税金②各種手続きの仕方③生命保険の仕組みの順。その他、増加が目立つのが、個人年金の9.1%から23.3%とガン保険の3.0%から13.3%がある。

 

15面 新人7月戦

 

「加入」のサインを見逃さない

このサインならAランク

 

7月戦を間近かに控え、営業第一線では、新しい見込客づくり、培養に余念がないだろう。では、どんな見込客なら成約の可能性がより高いのか。ささいな“しぐさ”からそれを見抜く術を、百戦錬磨のベテラン営業職員が伝授する。

 

[トピック]

 

「ジャスト」が100万件、「認知症保険」は10万件突破

第一生命の「ジャスト」が100万件を突破──。発売は2018年3月。必要な保障を組み合わせて加入するタイプで、ラインナップは死亡、三大疾病、介護、医療など17。

健康診断割引特約「健診割」は死亡、三大疾病を保障する商品が対象となり、付加率は約8割。その割引率は年代によって異なるが、定期保険(10年満期)の場合で「健診基本」が約10%、「健診優良」は約15%~20%になる。

一方。健康診断書を提出する加入者は2017年度の対して2.4倍に増加した。なお、契約時には健康診断書の提出とは別に健康状態の告知も必要になる。

また、昨年12月に発売した、かんたん告知「認知症保険」(無解約返戻金)は、4カ月間で10万件を突破した。認知症に関する持病がないなど、4つの告知項目がすべて「いいえ」なら申し込みができる。業界初の「認知機能チェックツール」を搭載した認知症アプリも提供。

 

保険ショップ

◇保険クリニック(アイリックコーポレーション193店舗)

ララスクエア宇都宮店=5月31日。栃木県では4店目。宇都宮市駅前通り1-4-6 ララスクエア宇都宮4階。10時~19時。定休日は火曜日。

 

バンカシュアランス

◇アイリックコーポレーション「ASシステム」

百五銀行(本店・津市)=生命保険の現状把握・検索提案「ASシステム」を採用。同行は6月3日、テレビ会議システムを利用して、最寄り支店で保険相談が受けられる「遠隔相談システム」を導入した。

各支店と、四日市・津・愛知サテライトを拠点とする「ほけんの相談窓口」をモバイル端末に搭載したテレビ会議システムでつなぎ、画面を通じて保険コンサルティングを提供する。

なお、「ASシステム」はこれまで約370企業に導入されている。

 

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

住所 〒166-0003 東京都杉並区高円寺南4-2-8 サンユースビル2 4階

電話 03-3317-0391

 

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