2020年3月27日 2953号

 

オリックス生命

なぜ、直販を立ち上げたか(中)

 

採用では「顧客との距離感」も重視

雇用と収入を保証、採用率は1.4%

 

第三分野に過度に偏ることなく第一分野もきちんとできる会社にするために、それができるチャネルを持たないといけない。新たなチャネルとして直販チャネルを構築する──。

 

オリックス生命は2016年4月、直販チャネルとして「コンサーブアドバイザー」を立ち上げた。その狙いを、片岡一則社長はこう述べた。では、既存の直販チャネルとの最大の違いはどこにあるのか、難しいといわれる採用はどのようにするのか。今回はそこに焦点を当てよう。

 

◆        ◇       ◆

 

既存の直販チャネルには大きく2つのタイプある。

 

  1. プルデンシャル生命、ソニー生命などの高度なスキルを持ち、生産性の高い組織を構築している「コンサルティングモデル」。
  2. 伝統的生保の「営業職員制度」。採用ではコンサルティングモデルほどの高い要件を求めず、それに見合う生産性を全体の人数で確保するモデル。

 

片岡社長は両方のチャネルを運営した経験があり「どちらをとっても退職者が相当出るモデルであることは間違いない。入社2、3年後には6~7割が退職する」という事実を指摘。

 

それでは、オリックス生命の直販チャネルはどこが違うのか。

「成績が出ない人は退職するのが当たり前、という前提を作らないモデルにする。これが一番の柱となる。査定解雇制度がない直販チャネルモデルで、給与体系は固定給プラス業績賞与。雇用と収入が保証される制度にしている」

 

そこで課題となるのが採用人材のレベル。人材の質を上げることができなければ、ローパフォーマンスモデルになってしまう。

そこで、本社新卒採用と同レベルの人材の採用をスタンダードな基準にする。

 

片岡社長は「直接営業は保険会社の根幹なので、その経験を活かすキャリアパスもきちんと作る。営業経験をもとに、営業教育、営業支援などの業務に異動できる。新卒採用と同等の採用をしないとキャリアパスが組めないので、採用には相当厳しく取り組んでいる」と強調する。

 

その採用率は「1.4%」でしかない。2016年度から2019年度の入社数373名は、応募者数2万6163人から厳選されている。

317名の属性を見ると、男性が226名、女性は91名で比率はだいたい2対1。平均年齢は29.6歳(男性30.0歳、女性28.8歳)。9割以上が生保業界未経験者だ。

 

複数の課長がセッションを担当

採用と一体感のある研修に導入

 

「自分が努力すればするほど報酬に結びつくので、トライしませんか」

この採用話法はコンサルティングモデルではよく使われる。

ところが、コンサーブアドバイザーの給与体系は固定給プラス業績賞与なので、収入がインセンティブにならない。収入の上限は一千数百万円ぐらいという。

 

片岡社長は「収入のモチベーションではなく、どれだけお客さまのお役に立てるか、など生命保険の理念を語るしかない」と強調する。

 

では、首都圏コンサルティング支社の採用プロセスを見てみよう。

オリエンテーションから始まり、セッション1、2、3、最後にセレクションとなり、それぞれ内容は次のとおり。

オリエンテーション=担当課長。候補者の経験値、現職での不満、なりたい姿などをヒアリング。

 

セッション1=支社長。生命保険営業の認識を変え、生命保険のあるべき姿を伝える。直販に創設の意味・意義を伝える。

 

セッション2=担当課長以外。保険セールスのスキルに魅力を感じさせ、習得することで自信や可能性をイメージさせる。

 

セッション3=担当課長以外。この仕事を続けることでの報酬や評価制度を伝え、なりたい姿に近づく状態をリンクさせ、決断を促す。

 

セッション1、2、3の説明では課長が変わる仕組みを取る。

新入社員から「一人の課長からずっと話を聞いているよりは、一緒に働く人にどんな人がいるのかよく分かる」という意見があり、継続しているもの。

 

佐々木貴広首都圏コンサルティング支社長は「いろいろな角度から課長が見ることで、公募者には安心感を与えることができる。採用するメリットでは、複数の課長が一人の候補者を見ていくので、人材選定ではいろいろな意見をもとに判断しやすい」と指摘。

佐々木支社長は、外資系生保のコンサルティングモデルで業績を上げ、マネジャーとしても活躍。直販チャネルの立ち上げに参画するために、2010年5月にオリックス生命に入社。

 

採用では、理念と使命に共感した人材ということが共通認識となっているが、さらに佐々木支社長は「お客さまとの距離感」を重要視する。

 

「この仕事はストレス耐性が強くないといけない。お客さまと非常に近い距離感になるので、そこが苦にならない、距離感を近く接していきたい、という思いのある人を優先的に次のセッションに移動させる」

 

また、各セッションでそれぞれ違う課長が面談する狙いには、入社後の新人にとって、スムーズにコミュニケーションが取りやすいことが挙げられる。

 

新人は2カ月間の研修に入るが、セッションの内容と研修内容に違いがあることが一番よくない。研修できちんと教わる内容を3回のセッションを入れることで「採用と一体感のある研修に導入することが、使命感を醸成するのに非常に重要になる」と佐々木支社長。

 

2面 苦情

 

生命保険協会

「令和元年度第3四半期」苦情受付状況

 

生命保険協会(生命保険相談室)は、令和元年度第3四半期(令和元年10月~12月)に受け付けた苦情の状況について公表した。苦情の申出内容のトップは「説明不足」。内訳は新契約に関するものが約8割、転換契約に関するものが約2割となっている。

 

3面 動機付け

 

今日から使えるセルフモチベーション

同じ指導方法なのに、新しい部下の反応がよくない

メンタルトレーナー 原 小百合

 

春のスタートシーズン、新しい環境で新規一転の方も多いことでしょう。

環境が変わった時、私達はこれまでの自分のやり方が通用するのか、それとも何か別の対応が必要になるのか、新しい状況でのスタートは不安と期待が入り混じります。仕事のモチベーションの観点からは、ぜひ自分の成長への挑戦として向かい合いたいものです。

先日お目にかかったKさん(40代男性)は新しい部署に異動してから、どうも調子が上がらないとのことでした。

部下がミスすることについ意識が向き、全くなってない、分かってないとダメ出しばかりしてしまう。今までは指導の方法として疑問がなかったのだが、新しい部署ではなぜか部下の反応がよくない。どうもネガティブな指摘ばかりされて仕事のモチベーションが下がると思われているようだ。

このようなご相談を受けました。

ご本人もこれまでのようにミスを指摘するだけの対応は得策でないという危機感はありながらも、どうしたものかと手をこまねいている状況でした。管理職として新しい部署で「やれる」という確信が持てず、気に病んでおられました……。

 

〈今回のセルフモチベーション術〉

意欲の高まるゴール設定7つのルール。

  1. ゴールは肯定的に表現する。
  2. 自分を主語にしてゴールを表現する。
  3. ゴールは具体的にする。
  4. 達成の証拠を確認する。
  5. リソースを確認する。
  6. ゴール達成による影響を踏まえておく。
  7. まず、何から取り組むか、最初の一歩を確定する。

 

4~5面 保険市場

 

法人保険 新時代の提案ポイント

⑾経営者保険領域の検討②

小山 浩一

 

保険はリスク移転の手段ですが、経営者保険は「リスク保有―内部資金」として位置付けられる部分と「リスク移転―保険」として位置付けられる部分の両面を持っていることを検証していきます。

 

6面 法人営業

 

実践!法人契約獲得のケーススタディー

事業承継対策を放置し危機感

 

某県で製造業を営むAさんは、気になりつつもこれまで事業承継について考えてきませんでしたが、奥田氏から「事業承継とリタイアメントの違い」を説明され、問題の所在を知るところとなりました。

 

8〜9面 活動確認

 

ランクアップチェックシート

損保プロ代理店のクロスセリング術

 

顧客に安心感を与え、損保のみならず生保も着実に業績を伸ばしている地域に密着した損保代理店に注目が集まっています。顧客にストレスを与えないと評されるその営業スタイルを6枚のシートにまとめました。

 

10面 新商品

 

朝日生命

「軽度認知障害保障特約」

 

軽度認知障害では、早期発見および一定の取り組みにより、症状の改善や認知症の発症を予防できる点に着目し商品化した。軽度認知障害の診断確定で一時金を支払う。また、要介護1以上の認定で主契約と同時に保険料の払い込みが免除される。

 

11面 損保新商品

 

東京海上日動火災保険

「震度連動型地震諸費用保険」

 

この商品は、損害状況の確認が不要であり、自然災害などで観測された指標(インデックス)に基づいて定額の保険金を支払うインデックス保険。国内初。震度7以上で最高50万円を支払う。

 

15面 育成

 

組織長への道

経験を活かした指導

 

組織長の谷山さんは、かつて他社の盤石の基盤にたった1人で切り込んでいって、その切り崩しに成功したという経験がある。成功のポイントは「人のやらないことをやる」だった。そうした経験を、今は組織長としての指導に活かしている。

 

[トピック]

 

「データビジネス企画開発部」に名称変更

日本生命(3月25日付け)

  1. 海外事業管理室を「海外事業管理部」に改組する。同社の各経営管理領域を担う組織と連携の上、海外事業の特性をふまえた指導・助言を実施。
  2. 「海外アセットマネジメント事業部」を新設。海外アセットマネジメント事業に係る経営管理体制を強化する観点から、同事業を営むグループ会社に係る経営管理を担う。
  3. CRM開発部を「データビジネス企画開発部」に名称変更。新たな接点創出・幅広い価値の提供を目的としたサービスやデジタルプラットフォームの企画・開発を担う。
  4. 営業企画部に「ヘルスケア開発室」を新設。ヘルスケア事業におけるサービスの企画および運用体制をより一層強化するのが狙い。

 

7地域本部体制に改正、地域マーケット開拓体制を強化

明治安田生命(4月1日付け)

  1. 『お客さまの声』統括部を「お客さま志向統括部」に改正。併せて「お客さまサービス相談室」を新設。お客さま志向経営の高度化と、それに基づく業務推進に向けた体制強化を図る。
  2. 「グループ・チーフ・アクチュアリー」を新設。グループ会社の保険数理にかかる業務執行状況の確認・把握が狙い。
  3. ブランド戦略部に「地域貢献推進室」を新設。地域社会活性化への貢献や新たなお客さまとの接点拡大に向けた諸施策の推進体制を強化。
  4. 首都圏地域の支社・マーケット開発部を管轄する地域本部を「東京本部」「埼玉本部」「千葉本部」「神奈川本部」に再編。「名古屋本部」「大阪本部」「福岡本部」と併せて7地域本部体制に改正。地域マーケット開拓体制の強化が狙い。
  5. 営業人事部に「営業教育担当」を新設。MYライフプランアドバイザーなどの教育・育成体制を強化。併せて「MYRA業務推進担当」を「MYRA業務推進部」に改正。来店型店舗を活用した営業推進体制を強化。
  6. 海外事業推進部に「アジア事業推進担当」を新設。アジア市場における保険事業の推進体制を強化。
  7. 証券運用部に「責任投資推進室」を新設。スチュワードシップ活動の高度化および国連責任投資原則への対応体制を強化。併せて「特定保険商品運用部」を新設。外貨建特定保険商品にかかる運用管理体制を強化。
  8. 情報システム部に「システム基盤開発室」を新設。IT基盤にかかる開発体制を強化。併せて「システム品質管理担当」を「サイバーセキュリティ・品質管理担当」に改正。サイバーセキュリティ対策の高度化、推進が狙い。
  9. デジタルイノベーション開発室を「デジタルイノベーション企画室」に改正。ヘルスケア、先端テクノロジー、ビッグデータ領域に関する全社的な企画・推進が狙い。

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

住所 〒166-0003 東京都杉並区高円寺南4-2-8 サンユースビル2 4階

電話 03-3317-0391

 

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