2018年11月16日 2888号

 

日本生命 2018年度資産運用ポイント

 

「負債コスト」上回る国債投資も

上期実績 「国内債券等」が1兆円強に増加

 

しゃしん あきやまざいむきかくぶちょう上半期の資産配分では「国内債券等」が1兆700億円に──日本生命は10月24日、「2018年度下半期資産運用説明会」を行った。

前年同期の国内債券投資は、400億円の減少だったが、18年度は1兆円を超える規模になった。この要因について質問が相次いだ。

まず、日銀は7月末に金融政策を微修正したが、この影響について、秋山直紀財務企画部長(=写真)はこう回答。

 

「金利水準そのものは少しステープ化を伴いながら、10から20ベーシス上昇した。国債へのスタンスとしては、絶対水準的にはまだまだ十分ではないが、7月末の金利が少し上がってきてからは、やや投資しやすくなった環境だ」

 

国内債券は、予定利率引き下げ後の契約に対応した投資、一時払商品の資金流入にともなう国債投資に加え、主に国内債券で運用する「マルチセクター債券ファンド」、円建て外債などの投資を実施。気になる国債のウエートは7割程度という。

 

投資タイミングについては、全てが7月以降ではなく、4月から大きく増加した要因として次の3点を挙げる。

 

①予定利率を一部引き下げた関係で、負債コストを上回る状況での国債投資ができた。

②年度初に短期資金が多めに積み上がり、これを運用効率を高める観点で国債を購入。

③為替ヘッジコストが上がり、米国の金利が上がるという見通しの中で、為替ヘッジコストが上昇する前にある程度外債を落とし、その一部をシフトした。

 

では、下半期はの国内債券の運用ポイントはどうなるか。

「国内債券とヘッジ外債、この二つの相対感で、相場環境に応じた動かし方をする。金利はおおむね横ばいの見通しで、積極的に投資する金利水準ではない。ただ、ヘッジコストの上昇、海外金利の上昇という環境があるので、相対感で調整したい」と回答。

 

なお、ヘッジ外債はヘッジコストに留意をしながら海外社債を中心に投資をする一方、ソブリン債などの圧縮を進め、2100億円の減少となった。

 

ヘッジ外債  スプレッド狙い社債などに入替え

 

下半期の主な資産ごとの運用ポイントは次のとおり。

〈国内債券等〉 全体では横ばいから増加。予定利率引き下げ後の契約に対応した投資や、為替ヘッジコスト控除後の外国債券との比較優位性を勘案しながら投資を進める。

 

〈ヘッジ外債〉 横ばいから減少。米ドルのヘッジコスト上昇が見込まれる中、ソブリン債を売却し、スプレッド収益を獲得できる社債やプロジェクトファイナンスへの入れ替えを計画。

 

〈オープン外債〉 増加。ヘッジ外債とオープン外債は引き続き、為替・金利水準に応じて、機動的に為替リスクをコントロールして配分を調整。

 

為替のメインシナリオは変わらず

 

Q  オープン外債の実績は2600億円の増加だが、当初の目標より低い。下半期の見通しは。

秋山 オープン外債には大きく二つあり、一つが銀行窓販の販売動向に応じた外債投資。上期は想定よりも少なく、その部分が下振れ要因になっており、下期も販売動向次第になる。

もう一つが、従来から手がけているオープン外債。為替は円高になりそうでならない。いろいろな要因はあるが、意外とドルが底堅い半年だった。ヘッジ外債とオープン外債では、ヘッジ外債を減らしオープン外債を増やした。

今後についても、できたら円高に振れた局面で買いたいが、為替水準と金利水準の両方を見ながら取り組みたい。

 

Q  それほど円高は進んでいないが、現状で円高リスクをどの程度考えているか。

秋山 米中の貿易戦争をはじめリスク事象はわりと多く、それが市場に不安定さを与えるだろうが、メインシナリオとして大きく崩れることにはならない。見通しは114円が中心値で、ほぼ横ばいの見通し。ただ、リスク事象に関してはすぐに片付くものではない。状況が変化する中で円高リスクは一定程度あるので、それに備えていきたい。

 

Q  今後、力を入れる実物資産(リアルアセット)の案件をめぐる競争は厳しくなっているが。

秋山 米国の金利が少し上がってきたが、引き続き低金利環境なので、投資家の資金がインフラ、プロジェクトファナンスに集まりやすくなっている。案件によって投資が集中してスプレッドがタイト化する案件もある。ESG投資がグローバルに注目を集め、そのスタンスで投資に臨む投資家も増えている。

グローバルに銀行や商社などのネットワークを広げながら、「案件吸引力」と言っているが、いろいろな案件情報が日本生命に届けられるようなルートをたくさん構築している。そのために、担当セクションでは年何回も海外出張したり、案件を見定めに行ったり、手間ひまをかけている。

 

Q それらの利回りの変化は見られるか。

秋山 一部に従来よりもスプレッドがタイト化した案件はある。ただ、極端に変わっていることではない。

 

Q  資産運用部門のインシュアテックへの対応は。

秋山 大きく二つあり、AIの活用とRPAの活用になる。AIに関してはマクロ的な相場分析、いろいろな指標分析、市場の見通しを立てることなどに活用しようとしている。例えば為替水準、当面円高なのか円安なのか、という予測に深層学習などを使いながらモデル構築をして、すでに実験段階にある。

ミクロ的な銘柄分析、株式やクレジット投資の場面で、様々のニュースソース、銘柄のプラスマイナスの情報を整理して、判断につなげることについて分析を進めている。なかなか難しく実用まであと一歩二歩の段階。

RPAは資産運用部門の事務、ミドル、バック、フロントも含めて、手を動かして処理している業務を自動化するアプローチで、専門的なエンジニアを招き、取り組んでいる。

(関連記事12面)

 

2面 海外事情

 

最新海外保険レポート

ニッセイ基礎研究所 松岡博司

 

この夏、少しショッキングな順位変動があった。スイス再保険が機関誌「sigma」上で発表した2017年の生命保険料世界シェアで、中国が2位に躍進し、日本は3位に後退した。では、保険料に関するデータから世界各国の生命保険市場の動向を見てみよう。

 

4面 営業情報

 

アクサ生命「社長さん白書2018」

調査テーマは「経営者の未来づくり」

 

アクサ生命が2004年から中小企業経営者を対象に実施している意識調査の7回目。「もし、生まれ変われたらまた社長をするか」には、6割が引き続き社長をする、と回答。しかし、「公務員になる(13%)」、「サラリーマンになる(10%)」という経営者もいた。

 

6面 法人開拓

 

法人営業のABC 241

エンディング・ノート活用法35

税理士 池谷池谷和久

 

今回の「相続法」の大改正で目玉である「配偶者居住権」は、①死亡するまでの期間(終身)または、②一定の期間に渡って、無償で住み続けられる権利のことですが、自動付与されません。

 

7面 社会保障

 

社会保障なんでも相談センター

亡くなったときのさまざまな手続き

社会保険労務士 園部喜美春

 

人が亡くなると「死亡届」に始まり、遺族はさまざま手続きをしなければなりません。しかもそれは一律なものではなく、家族構成や年齢、既婚か未婚かなどによっても違ってきます。整理してみましょう。

 

8〜9面 販売支援

 

コミュニケーション・ツール

「医療費の動向」からライフプランニング

 

厚労省が公表した平成29年度の医療費は42.2兆円。高齢化の進展で更なる増加が見込まれる中、高齢者の高額療養費の改正で、自己負担分が増える動きも出てきています。民間保障で何をどう賄えばいいのか。

 

10面 新商品

 

メットライフ生命

「三大疾病・介護給付終身保険特約」他

 

USドル建終身保険用に、三大疾病・介護状態に備えて保障内容を拡充した特約を投入。この特約を付加した商品を「ドルSmart  S」と改称した。制度の見直しも行い、休業日でもコンビニで初回保険料の入金が可能となった。

 

11面 損保商品

 

ソニー損保

「ネット専用火災保険」

 

この商品の保険料は、ネット専用商品であることから低廉で提供できることが特長の一つ。また、ダイレクト保険では国内初となる「地震上乗せ特約」もセット可能であり、各種の割り引きも充実している。

 

14面 優績への道

 

優績へのナビゲーション 60

49歳、遅い入社を量と質で挽回

 

若いときの銀行勤務、再就職した不動産関係の営業で人脈を培ってきました。年齢さえ分かれば、すぐ提案するような風潮に抗い、夫婦での保障に力点を置き、じっくりと練り込んだベストプランを示す。

 

[トピックス]

 

「よくわかる!ほけん案内」が100店舗に

アフラックが展開する来店型店舗「よくわかる!ほけん案内」が11月に100店舗になった。

同社は2012年10月に1号店「新宿エステック店」をオープン。それ以降、東京・大阪・名古屋を中心に展開し、2016 年に50店を突破し、2018年11月 9 日に100店舗目の「大森店 」をオープン。11 月中に「本厚木店」をオープンするなど引き続き拡大 していく。

100店目を記念して、「100店舗出店記念キャンペーン」を実施中。簡単なクイズに答えると抽選で商品が当たる。

「保険に関するあらゆる『わからない』をお客さまと一緒に解決するというコンセプトのもと、『身近な場所で手軽に保険の相談をしたい』という要望に応えるために都心部を中心に展開している」という。

 

「チューリッヒ少額短期保険」に改称

チューリッヒ保険は、ライフサポートジャパン少額短期保険の株式を100%取得し、「チューリッヒ少額短期保険」と社名変更し、2019年から新たな商品の販売を開始する。

同少額短期保険は、チューリッヒ保険がこれまで培ってきたダイレクトマーケティングノウハウを最大限に活用した商品の販売と、損害サービスの提供を行う予定。

「少額短期保険ならではの機動力を活かし、フィンテック領域などの新しいサービス提供の機会を創り出したい」という。

少額短期の買収では、ヤマダ電機が8月にパーソナル少額短期保険の株式を全額取得して、子会社化することを明らかにした。社名は「ヤマダ少額短期保険」に変更する。

 

EPARKと損保代理店委託契約結ぶ

SBI損保は10月4日、「EPARK」と損害保険代理店委託契約を結んだ。

EPARKは、グルメ・歯科・病院・薬局・リラクゼーションサロン・ヘアサロン・駐車場などのジャンルで、順番待ち・予約ができるサービスを展開。

今後、EPARKが保有しているコンテンツと「SBI損保の自動車保険」「SBI損保のがん保険」を関連させた取り組みを進める。

 

 

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