2019年6月14日 2915号

 

日本生命 2019年度資産運用ポイント

 

標準予定利率 引き下げ効果徐々に現れる

超長期債1%なら少し積極的に

 

しゃしん おかもとぶちょう2017年度に標準予定利率を1%から0.25%に引き下げたが、この効果はどのような形で現れてくるのか──。

日本生命は4月22日、「2019年度運用方針」を明らかにした。その中で、岡本慎一財務企画部長(=写真)は次のように答えた。

 

「この超低金利の中ではどこに持っていっても難しい状況だったが、引き下げたおかげで目線に合うものが国内でも少しずつし出てきた。国債は10年債で0.0%の領域なので、どんどん買える状況ではないが、円建ての負債を抱えているので、例えば外国債券に通貨スワップを付けた形で円転すると、今の予定利率なら買える債券も少しずつ出てき、引き下げた効果は出てきている。

 

日生は新規の投入分以外でも順ザヤを取っているので、その一部は契約配当で還元している。その意味では、少しずつ引き下げ効果が出てきている」

 

2019年度の運用方針では、国内債券について一部国債の投資を計画しているが、では、どのような目線で臨むのか。

 

岡本部長は「今の水準でとても魅力的とは言えず慎重に投資をしている。ただ、2年前に予定利率を引き下げた契約や一時払系商品は、キャッシュフローをマッチングさせる運用をしているので、それに見合った国債投資は一定必要になる。目線という意味では、基本的には超長期債(20年、30年)で1%あれば、少し積極的に買える水準になる。だが、遠い水準なので慎重なスタンスで望みたい」と述べた。

 

2018年度の一般勘定資産残高(速報値)は65兆9400億円で、1兆6400億円(簿価ベース)増加。全体の68%を占める円金利資産残高は45兆1400億円、円金利以外の資産残高は19兆8800億円。

 

また、有価証券含み益は10兆8900億円。17年度末の10兆5437億円と比較すると3400億円増加、内外金利の低下が主な要因。

 

個別案件ごとに丁寧に投資判断

 

2019年4月、プロジェクトファイナンスにおける環境・社会配慮の国際的なガイドライン「赤道原則」を採択した。生保としてアジア初という。

 

これは、成長・新規領域などの取り組みの一環で、中期経営計画では、成長・新規領域へ2兆円、うちESG債などに7000億円を実施する予定。

 

2017年4月~2019年3月までの2年間の投融資実績は成長・新規領域が1兆4940億円、ESG債に4480億円となる。

具体的には、18年12月に海外風力発電プロジェクトに融資。19年3月にはニッセイアセットマネジメントのSDGs社債ファンドに投資。

「今後も個別案件ごとに丁寧に一件一件判断して、持続可能な社会の実現に向けた公共性の視点と合わせ、収益性や安全性を含めた生保運用の基本原則を踏まえた上で、契約者利益の観点から投資判断をする」と岡本部長。

 

また、実物資産(リアルアセット)への取り組みも強化。 国内不動産では1兆円以上のポートフォリオを構築。直近5年では、オフィス・商業セクターで11件・約2700億円、物流セクターでは6件・約520億円の投資を行い、セクター分散を図りつつ継続的かつ慎重に残高の積み上げを図る。

 

一方、海外不動産・インフラでは、19年度3月末のファンド残高は約1800億円。今後2年間でさらに2000億円を計画し、2020年度末に3800億円までほぼ倍増させる計画。

 

海外不動産・インフラなどの実物資産領域は、地域ごとのアクセスが重要路となり、本社のグローバルなネットワークが強みを発揮。実物ファンド投資はこれまでの米国拠点に加え、欧州拠点にファンド投資機能を新たに設置するなど運用体制の強化も図る。

 

流動性リスク取り、利回り目指す

 

Q 日銀の金融政策への見通しは。

岡本 経済環境や世界的な不透明な状況を踏まえると、年内は今と同レベルの金融政策が続くだろう。長期債についても10年債で0.0%を見込んでいるし、ヘッジコストについても日米のヘッジコストベースでは、ほぼ横ばいと考えている。

 

Q 外債投資での社債、クレジット投資の見通しは。

岡本 運用利回り強化の観点から、海外のクレジットは力を入れている領域だ。融資や国内の社債投資にも長年の蓄積があり、海外資産の運用についても欧米、アジアでグローバルなネットワークがある。

現在、企業が国際化している中で、一件一件企業の財務体質を見極めて、同じ利回りでも、できるだけリスクの低いものを丁寧に拾っていく運用になる。

 

Q 増加予想のオープン外債の通貨の割合は。

岡本 残高ベースでは、米国ドルの6割、ユーロの3割の状態で大きく変えることは考えていない。

 

Q ESG投資の目標を上方修正しているが、この分野の長期的な評価は。

岡本 ESGだから買うということではない。2年間で7000億円のうち4480億円投資しており、超過ペースで進んでいる。これは過去に投資した債券が予定した利回りで回っていることの証左だろう。

案件はとても個別性が強く、どの領域に投資するという具体的なものはない。優良な案件をプロジェクトファイナンスのなかで、持ち込んでもらえるネットワーク、コミュニケーションをしないといけない。

 

Q 海外不動産・インフラの内容は。

岡本 リアルアセットはオルタナティブ投資の一環として、すでに20年以上取り組んでおり、その中の一環として広げていく。米国に現物不動産を持っていた時代もあり、不動産、インフラプロジェクトの目利き力はこれまで培ってきた。

利回りは高いが流動性が少し低い資産。流動性リスクを取り、利回りを目指すことで、債券、株式と比べると違うリスクを取る。流動性リスクを少しでも落とせるように一件一件、グローバルなネットワークを使い、丁寧に取り組んでいきたい。

 

2〜3面 孤独死実態

 

日本少額短期保険協会

第4回「孤独死レポート」公表

 

一社 日本少額短期保険協会は5月17日、4回目となる「孤独死レポート」を公表した。このレポートから浮かび上がってくるのは、「孤独死」が必ずしも高齢者に固有の問題ではないということだ。その概要を紹介する。

 

4〜5面 法人開拓

 

(55)中小企業経営者のLPを法人保険で支援

保障の見直しで毀損した財務を立て直す

 

「納税は利益を社外に流出させるのと同じこと」と豪語するその社長は、保険料を損金で落とせる商品に積極的に加入し続け財務内容を毀損させてしまいました。「全損の呪縛」を解き、最適な形へ導きます。

 

6面 海外事情

 

最新海外保険レポート⑦

ニッセイ基礎研究所 松岡博司

 

日米の上位加入目的を比較してみよう。米国生保業界は中間層への浸透度の低さに危機感を抱き、取り組みを強めたいと考えているのが「死亡保障」。生命保険の認知度を上げることを目指して、毎年9月に「生命保険認知月」運営を開始したほど。

 

7面 法人開拓

 

法人営業のABC

E・ノート活用法㊽  小規模宅地特例

税理士 池谷和久

 

「小規模宅地等の特例」の節税効果を一層高めるためには、その適用を受ける自宅や事業宅地を路線価が高い場所へ移すという考え方もありますが、今後、人口減少で土地の価格は大きく変動するかもしれません。

 

8〜9面 法人販売

 

まるっとわかる! FPサプリ

(4)二次相続こそ生命保険販売のチャンス!

フコクしんらい生命 丸山浩

 

今回は二次相続時に注意すべき点にスポットを当てます。一部の資産家を除き、会社員や公務員家庭の場合は非常に該当しやすいケースでもあり、これらの留意点はそのままセールストークにもつながっていきます。

 

10面 新商品

 

メットライフ生命

「あなたと会社の健康計画」

 

「歩数実績配当方式」を新たに導入した全員加入型の団体型の医療保険。スマホアプリを利用して計測した従業員の歩数実績により、契約者である企業等に支払う配当金額を変動させる点が特長。

 

11面 損保新商品

 

損保ジャパン日本興亜

「半日からの自動車保険」

 

同社とLINE Financialが共同開発した「LINEほけん」に加わった自動車保険。特長として、12時間単位での加入が可能であり、加入や急な契約内容の変更などもアプリ上からできる。400円からという手頃な保険料プランもある。

 

14面 採用・育成

 

実践!営業所経営

採用と育成の成功事例 64

 

入社当初からみんなに気を遣ってもらい、育ててもらったという奈良美香子さん。その中で育まれてきたのは強い責任感と義務感だ。採用にも積極的に協力し、今はマネジャーとして後進の育成に尽力している。

 

[トピック]

 

資産運用会社ミューズニッチ社と覚書

富国生命は、米国の資産運用会社「ミューズニッチ社」と覚書を締結した。 覚書の内容はミューズニッチ社への運用トレーニー派遣、欧州および日本の社債投資に関する定期的な意見交換など。

ミューズニッチ社は社債運用に特化した独立系資産運用会社で、社債市場における長年の経験と独自のボトムアップ・リサー チに優位性がある。設立は1988年。本社は米国ニューヨーク。運用資産残高は約3.6兆円。

今回の覚書では、欧州の社債投資にフォーカスする目的のもとに、ミューズニッチ社に欧州社債運用の一部を委 託する。トレーニー派遣や欧州社債投資に関する意見交換なども行う。「 外国社債運用における分析力の一層の強化を図りたい」という。

 

最優秀賞は「姿勢解析AIによる身体調整」

第一生命とかんぽ生命は5月17日、NTTデータと連携し、「『豊洲の港から』presents InsTechオープンイノベーションビジネスコンテスト」の本選を実施した。

最優秀賞にSportip社などを選定し、今後、受賞企業と応募提案の具体的な協業検討を開始する。結果は次のとおり。

最優秀賞=Sportip社「姿勢解析AIによる身体調整」。

AIによる姿勢解析を行い、1人ひとりの課題を特定し、最適な改善アドバイスを提示するサービスの高い独自性を評価。また、姿勢改善に加えてスポーツを通じた健康増進など、魅力的な技術の進化、応用という意味で将来への期待を込めて選定した。

第一生命保険賞=フーモア社「生保ゲーム」

ゲームを通じストーリー性をもって健康と保険との関連性を訴えかけられる点に斬新性を感じて評価。

かんぽ生命保険賞=東急スポーツオアシス社「隙間時間運動」

技術審査員賞=フロンティアマーケット社「音声機器が創り出す認知症予防の新しいサービス」

 

 

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