拠点経営Q&A
Q06 効率的にできるテレアポの取り方は?
前向きに、良い台本、低めの声で
拠点長2年目、都心で職域専門拠点(27人)を担当しています。職域では、セキュリティーの点から規制が多くなり、以前のように職場に立ち入っての活動はほとんど不可能となっています。食堂や指定の折衝スペースで、営業活動をせざるをえないのが実態です。
このような制限された活動の中で、顧客との連絡方法の中心はメールと電話です。中でも、電話によるアポ取りが成果に結びつく決め手となっています。テレアポは、これまで体系だったマニュアルが作られておらず、各人の経験にもとづきバラバラなやり方・話法で行っており、スムーズにアポが取れないケースが少なくありません。アポイントを取るための効率的な方策・話法について教えて下さい。
(首都圏都心職域拠点担当、女性拠点長39歳)
成功事例繰返し、「基準」作り
今回の拠点長は、新卒で職域専門職員として本社採用され、職域営業で好成績を挙げ、その後、組織長、本社教育部門を経て、昨年、都心の職域特化拠点の拠点長に任命されました。
営業職員の気持ちをつかみ、仕事に厳しく取り組む姿勢は、拠点の成績にも反映し、2年連続して部門トップを走っており、会社からも高く評価されています。
「アポ取りを中心とした活動管理スタイル」については、たびたびこの相談室でも取り上げていますが、今回の相談内容は、これまで以上に効率的なアポの取り方についての質問です。
そこで、必ず実践できるアポ取りの基本的、効果的なアポ取りについて紹介しましょう。
ポイント1 アポ取りの重要性
生保を取り巻く環境は、最近特に厳しくなってきており、新しく生命保険の営業の世界に飛び込んだとしても、一部のセンスある人しか成功・活躍できないというのが現状です。このような現状では、生保営業に明るい未来をイメージすることができません。
そんな中で、最終目的である 「成果」に至るまでの労力を驚くほど簡単にできる方法、それがアポ取りを中心にした営業活動です。
実際、決められた時間にアポを取り、顧客との面談予定がなければ、生保の営業活動はできません。すなわち、営業職員の手帳にアポがなければ、活動はしていないということです。
アポなしの活動をなくすことによって、活動時間のムダが大幅に軽減されます。また、拠点長としても、職員任せの営業管理から、はっきりと個々の顧客の顔が見える管理に変革することができるようになります。
ポイント2 アポ取り「基準」は、成功事例の繰り返し
テレアポを行う上での精神論は不要です。アポ取りにまで、拠点長から精神論を振り回されると、営業職員は数字ばかりに追われる仕事に疲れ果ててしまいます。
それよりも、アポ取りが成功した例や、効果のあった話法をまとめ、他の業種も徹底的に研究するようにしてください。
成功事例の積み重ね、繰り返しにより、誰にでもできるアポ電話の「基準」ができあがります。それに則った「形・ルール」を守れば、誰にでも正確で確実なアポ取りができるようになります。その結果、成約率が確実にアップすることができるようになります。
ポイント3 テレアポの重要項目
①前向きな気持
②整理された情報・リスト
③台 本
④話し方
この4つがバランス良くできれば、うまくアポが取れます。
・前向きな気持
顧客とのアポ取り、面談なしに生保営業は絶対にできません。どうせやるなら、明るく前向きに取り組みましょう。
また、テレアポがイヤだと思っていては、絶対にアポは取れません。イヤだと思っていると、その気持ちが声に出ます。そんな声を聞いた顧客は、本能的に断りの態度を示します。
・アポを取るための情報整理・工夫
アポを取るためには、顧客が納得できる理由がなければなりません。そのためにはお知らせツール、イベント案内、ギフトなどリーズナブルなものが必要となります。
定期的に「顧客のたな卸し」を行い、顧客にアプローチが容易なテーマを探し、リスト化する。定期的なアポイントが取れるような工夫や、提供情報資料作成などのきっかけ作りは、拠点長の最も重要な職務です。
・台本作り
テレアポの目的はいろいろありますが、自分の話すべき内容を簡潔にまとめることが重要です。テーマ別に、話す内容をきちんと台本として作成してください。
台本を見ながら電話をかければ、交渉はスムーズに進みます。
また、事前のロープレや喋っているところを録音し、内容を同僚の間でチェックしてください。想定質問Q&Aも準備できたら万全です。
・話し方
より多くの情報を理解をしてもらうためには話し方が重要です。
人は話の内容よりも、話し方(声・スピード・大きさ)を重視します。ニュアンスの部分ですが、話し方を少し変えるだけでアポが取れる場合もあります。
例えば、高額商品のアポ取りの場合、早口で甲高い声と、冷静で落ち着いた声とでは、顧客はどちらを選ぶでしょうか。そのためにも、自分の声を録音し確認させます。
アポ取りが成功する話し方・声のトーンは、落ち着いた声(低めの声)にします。また、相手の年齢、職業、性別により、声色を使い分けるテクニックも必要です。
ポイント4 アポ取りのタイミング
企業であれば、午前中がベターです。
家庭であれば、午前9時から午後8時頃まではいつでもOKです。
いずれにしろ、個別ケースになると相手の忙しさのピークは異なります。忙しい時にかけてしまった場合は、きちんと謝り、後で掛け直してください。
また、一般家庭には「土日」がチャンスです。アポ取りの専門会社の統計によると、夕方4時すぎから夜の8時ころまでが一番成約率が高いとのことです。
ポイント5 話す内容
話す内容は、以下の流れとなります。
1)貴重な時間を使わせる謝り 「お忙しいときにすいません」
2)自己紹介 「○○生命で××様を担当させていただいております△△です」
3)用件を伝える 「○○の件のご案内で××様に、お電話させていただいております」
4)相手にメリットを与える印象 相手に何らかのメリットのある内容を必ず含む形にする。「お役に立つ○○情報をお持ちしますので……」
5)アポ取り 「○○日△△時頃はいらっしゃいますか」
6)面会時間 「10分ほどお時間頂戴させてください」
ポイント6 テレアポの種類
1)全くの新規のアポ取り
電話帳や既存リストからアトランダムなアポ取り。いわゆる、テレマーケティング営業で、100件かけてアポが3件取れたらよい、という一番難しいアポ取りの方法です。一般的に生保の場合、このようなアポ取りはありません。
2)アプローチのためのアポ取り
一度会ったことのある人や、アンケートを通じて情報を持っている人、商品や関連したものへ興味があると意思表示のあった人などに、詳しい説明やアプローチを行うためのアポ取り。
大手の生保代理店では、全国的な通販業者のテレホンコールセンターと契約して、このアポ取りを行っています。1件のアポが取れた場合1万円支払います。
それほど、生保営業にとってこのアポイントは重要で価値が高いのです。
そして、われわれが一番力を注がなくてはならないのが、このような顧客のアポ取りです。
3)クロージングのためのアポ取り
契約、調印を前提としたクロージングのためのアポ取り。
ポイント7 メールと電話の両方使う
顧客と会うことが難しい時代です。営業職員の多くは、会わなくてもできることは、できるだけ電話やメールで済ませたいと考え、顧客もまた済ませたいと思っている人が多いのです。
メールで資料を送り、電話でやり取りする。大事な用件は必ずメールして、電話で確認するなど、両方を効果的に使ってください。
(マネジメント経営研究所 芥藤 龍)




