
■売るならとことんお客さまの立場に立つ
保険事務所 アンビシャス 中田成雄氏
第3回 固定給制の定着に注目
固定給の一部を活動費とすれば
生保のセールスパーソンの多くは、基本給があるにせよ、入社半年目から資格査定のハードルを乗り越えながら、徐々に個人の業績・実績を反映した賃金体系のもとで働いてきました。
セールスパーソンの賃金体系については、各社とも、細かいものを含めれば数えきれないぐらい改訂を重ね、今日に至っているわけですが、現在の体系がベストなのかと問うとき、その意味が「お客さまが満足できるサービスの対価足りえるのか」と変わってきているような気がきます。
それは経営サイドの課題であり、営業第一線の危機感であり、お客さまの声でもあるのでしょう。
そうした答えの1つとして大手生保では「固定給」部分を厚くする流れにあるようです。保険金の支払い問題や保有契約防衛を念頭に置き、今後はお客さまとの接触を増やし、メンテナンスを重視させる方向性を示しています。セールスパーソンは無理な営業せず、契約とセールスパーソンの両面で継続率を高め、安定した保険料収入を確保するのが狙いだといいます。
もちろん、営業の世界ですから資格査定はあるはずで、営業パーソンにとって、楽な査定というのありえません。ですから、営業パーソンが「固定給」を自分の問題として捉えたとき、そのメリットをどう活かしていくのかを真剣に考えなければなりません。
わたしは現在、フルコミッションで働いているから余計に感じるのですが、固定給の一部を活動費として確保できれば、活動範囲を拡げれられるのではないでしょうか。
精神的に余裕が出ると、資格取得や商品の勉強に割く時間を増やせ、結果的にお客さま満足度が高い営業ができそうで、これも一つのメリットだと思います。
じっくり時間をかけられればセールスは変わる
消費者の皆さまが保険選びの際に利用する手段として、次に挙げるパターンが考えられます。
1 雑誌の特集
2 インターネットの相談サイト
3 インターネットの比較サイト
4 TVCMや新聞広告を元に自ら保険会社に電話しパンフレットなど資料を請求
5 保険会社に問い合わせたり、市中の代理店のセールスパーソンに相談
6 職場への出入り、あるいはご両親の知り合いなど、たまたま巡り合わせた
セールスパーソンに実質お任せ
従来は6が圧倒的だったかと思います。私自身、かつては職場に出入りしていた保険会社の営業パーソンさんから加入していました。その大まかな理由として、以下4点を挙げられます。
1 保険は複雑で分かりにくかった(説明するセールスパーソンの言葉も、パンフレットなども、用語ばかりで余計に解らない)
2 どこの保険会社も大差無いだろうと思った(比較資料が無かったので違いが解らない)
3 定期的に職場などに立ち寄ってくれるのが便利だと感じた
4 加入しないと、いつまでもしつこく勧誘されてうざったかった
今にして思えば、4の「うざったい」と言う理由で加入したのは、保険会社に取っても、担当者に取っても、そして自分自身に取っても決して良いパターンとは言えませんでした。
担当者が何らかの理由で来なくなったり、ボーナスが思ったほど支給されなかったりしたら、などそれだけで解約に繋がりやすくなりますし、契約内容を充分に納得・理解しきれていない場合が多く、それが元で不満を抱えることになるからです。
私自身は、不況により昇給やボーナスの支給が思うようにいかなくなり、再加入した際の保険料を考慮、減額で済まそうと担当者に相談をしたところ、対応を渋った上、十分な要望の聞き取りもなく、また新旧プランの善し悪しに対する説明もなく転換を勧めてきたため、面倒になり別の支社へ出向き解約してしまいました。
こうしたニード喚起に基づかない不安定な契約は、お客さまから見れば、見直しまでの期間が長いほど、新たな契約時期との年齢の差が、きちんと納得した形で加入したときの毎月のお支払いいただく保険料との差となって表れます。
その間の保障があるのだから、無駄とは言い切れませんが、少なくとも一般的なお客さまの側から見れば、適正でない保険料をご負担していただいている可能性も高く、今後はお客さまのご理解を得るのは難しいのではないでしょうか。
さて、冒頭の話題に戻り、固定給制をベースにした活動が、お客さまの目線にどこまで立ったものとして定着するのか、注目していきたいと思います。
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