
■売るならとことんお客さまの立場に立つ
保険事務所 アンビシャス 中田成雄氏
第2回 新設ライフネット生命に学ぶ
期待すべき新しい流れ
今年5月18日に新しく誕生(開業)された「ライフネット生命」さんのホームページを拝見しました。
従来多くの保険会社の医療保険では、入院した際に差額ベッド代が掛かるときがありますよ、平均ではいくらくらいの入院費用を払ってますよと言う文言が並びがちと思います。
しかしライフネット生命さんの場合、差額ベッドを利用する際の負担額や利用割合、あるいは入院日数などの統計データを前面に出し、「保障がこれくらい有れば充分間に合う方が多いですよ」と、近年私が勧めている「必要最小限+α」の保障プランとかなり接近しているように感じます。
さらに、「なお、医療技術の進歩や国の医療政策などにより、入院日数は短くなる傾向にあります。アメリカ、イギリスなどの平均日数は10日以下です」という表記すらあり、今後日本も同様に短期化されそうな様子までも表し、個人的には「強敵現る」印象で、正直冷や汗ものです。
しかし、保険は何の為にあるのか、誰の為にあるのかという事を見直した点で、ライフネット生命さんのアプローチは私と同じ方向性にあると言えるでしょう。
必要最少限などと言う、事実上のディスカウント合戦はやめて欲しいというセールスパーソンは少なくないと思います。事実ネット上の書込で何度かそのような表現をする方がいらっしゃいました。しかし、私達が扱う保険と言う商品は、他の金融機関には無い素晴らしい商品を備えています。必要な保障の経費(保険料)を安く抑えられた分、終身保険や個人年金に振り分け、老後に備えて頂ければ良いのです。
シンプルな約款に好感
さて、同社の定期保険の約款を拝見すると、特約が無い事もあり大変シンプルにできています。そしてPDF形式でダウンロードを行い、文章に含まれる「会社の定める」と言うキーワード検索をしてみると、実質二箇所しか出てきませんでした。
一つを例に挙げると、第五章第23条2項(解約およびその他の諸変更)に出てくる「会社が定める範囲外の減額は行いません」と言う文言でした。
この規定に関しての推測は、今後見直しされる可能性があるとして、敢えて公開しない社内規定として残したように思います。
欲を言えば、この部分は参照ページのURLを入れ、変更があるたび、「改定・改正履歴」と共に掲示して頂けたらと思いますがいかがでしょうか。
大手生保会社を初め、生損保含めた幾つかの保険会社が、既に約款をWEB上で公開しています。編集費用はやむを得ないとしても、印刷・製本コストが抑えられる分、より公開しやすくなり、今後もその流れは続くでしょう。
すでに約款改革も始まっており、文章の平易化や「保険会社の定めるところ」の意味を明確にするといった方向で動きだしています。こうした動きと連動して、あるいはWEB上の参照ページに案内を入れることで、お客さまも見直しの際にいちいち問い合わせずに済み、また保険会社サイドとしても対応が不要となる分を省力化できると思います。
ライフネット生命さんのホームページにも類似の表現がありますが、お客さまに情報を公開し、ブラックボックスを減らすことでトラブルを圧縮し、同時にトラブル対策などのコストも削減しようという試みだと感じました。今後、同様の流れは強くなるのではないでしょうか。
正しく比較を行う上で、保険金支払いの規定は本来保険の性質上最も重要なポイントです。同時により継続して頂くために、見直しの際の規定も公開し、正しく比較検討できるようにすることが、今の日本の保険業界に科せられていると思います。
保険事務所 アンビシャス ホームページ http://www.ambitious4u.com




