連載

 

支社長初場所物語

第11話 什器の役割変えたら、雰囲気も変わる


 最初に実行したのは支社長室の応接セットを食堂にあった大きめの机とパイプ椅子に変えたことです。これで簡単な打合せを開くことができます。
 
 それまでは森さんや総務部長、年長のスタッフが革張りの椅子に座り、他の職員は事務所から椅子を運んできて実施していましたが、これで目線が同じ高さになりました。もうひとつの効用は女性の多い営業職員が腰の低い応接セットに座るときに苦労していたのが、きちんと事務机に座りビジネスライクに話ができるようになったことです。
 
 お払い箱になった応接セットが事務所に移って機関長やスタッフ、事務の雑談場所としてコミュニケーションの場になったのも副次効果でした。
 
 愛煙家の森さんがやった次の手は、会議中を禁煙にしたことです。タバコを喫う人も多いのですが、まったく喫わない人もいます。

 

 女性の機関長からは大声ではありませんが禁煙を望む声も出ていました。健康増進法や職場内分煙が新聞等に少しずつ紙面を大きくしていた時でした。

 

 愛煙家の自分が言わなければだめだと感じたときに実行に移しました。会議中は喫わない。喫いたい人は隣の部屋に灰皿を用意しているので隣に行って喫おう。休憩時間もとる、といった具合です。こういう支社長の特権は有効に機能しました。

 

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