支社長初場所物語
第5話 なぜ、リーダー会議の欠席者が多いのか
拠点長会議が済むとリーダー会議です。さらに判りやすく支社長としての方針を伝えなければなりません。みな、緊張の面持ちです。
最初に気がついたのは欠席者が多いな、ということでした。成果発表を行いますが「代読します」と言う声が多いのです。その欠席者もいくつかの拠点に偏っています。
森さんはこれかと思い当たることがありました。本社の中で転任の挨拶回りをしているとき検査部の先輩から一言言われたのです「森君、あそこは最悪だぞ、覚悟していけよ、頼むぞ」ずいぶんな激励だな、と思ったのですが、リーダーの集まりからしてこうなんだから押して知るべきだな、しかし、ここで暗い顔や、強圧的な態度は避けるべきと思いました。
そういう人もいるだろうが、そうでない人も多くいるはずだ。最初は笑いを取ることからはじめました。名前で笑いを取り、これまでの仕事の紹介をしながら失敗を出して笑いを取る。お笑いだけの人と思われてはいけないのでポイントは抑えます。
森さんの場合は、反社会的人物との折衝を経験していましたので警察にも知人がいてその辺りのエッセンスを面白おかしく入れて話しました。概ね最初のリーダー会議はうまく終えました。
終了後スタッフに、何故欠席者が多いのか、どうして代読を認めるのか、問題点は何か、聞き取ることにしました。「最悪」の中身を早く知り、自分の目で確認することが重要だと思ったからです。



