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縦横無尽にある開発シード
市場ニーズをきめ細かく具現化



中川氏写真ユーザーの保険に対するニーズは多様で、保険会社が開発する商品だけではすべてをカバーできない。ISCの使命は、マーケットが要望しているものを具現化していくことだ。それだけに、保険業法上の保険以外にも保障(補償・保証)の仕組みを用いて問題の解決を図っていく。マーケットの保障、補償、保証に対する要求には終わりはないと考えている。 ユーザーからの要望を商品化した具体的な例を開発の背景、そしてそのプロセスとあわせて2、3紹介しよう。


たとえば、約15年前、家電の量販店などでいまでは普通になっている電化製品の延長保証制度を企画、開発したことがある。以前は損保の「動産総合保険」とセットになっている電器的機械的事故(電器製品等の修理に関する保証)を保証する特約の一つだった。
要望をいただいた大阪の家電量販店は、会員組織のサービスアイテムの一環として延長保証の付加を考えた。はじめ損害保険会社に開発を依頼したのだが、単品化は難しいと断られ、当時私が所属していたコンサルティング会社に話が持ち込まれた。


商品化するにあたっては、本来であれば量販店が取り扱っている家電メーカーから、事故の発生率に関するデータの提供が必要だったが、これは家電メーカーが最もオープンにしたくない情報だった。


そこで、同店の10店舗ほどから修理伝票を取り寄せ、これを一枚一枚チェック。大型のダンボール箱で約30箱、集計とデータ化には4人がかりで約2週間かかった。メーカー別、製品ごとに、何年型の電化製品が何年後にどう壊れているかをデータ化し損害率を算出。この損害率に基づいて算出された保証料は、購入価格の約3%であった。 


この延長保証制度が実現できたのは、特定のマーケット(家電量販店の会員組織)を対象にした任意の共済事業が保険業法によって規制されていなかったからだ。当時、一般の消費者は、保険といえば既存の生・損保会社から提供される商品しか思い浮かばなかったろうし、ましてや身のまわりのリスクを担保するような保険商品を自分で作り出そうというような発想は、まずなかったと思う。


同様に、特定化されたマーケットということでは、車いすの利用者を対象にした保障制度を企画したこともあった。これは車いすを使用している時の傷害事故を補償するもので、結局、採算を度外視して開発することになった。


やはり15年ぐらい前に、同性愛者を対象にした保険に取り組んだこともある。HIVの検査で陽性反応が出たら一時金を支払うというものだったが、基礎データがないので保険料を算出することができず、再保険会社も引き受けに難色を示す状況下での取り組みだった。


とにかく、当時ターゲットにしたのは特定のマーケットだった。2006年4月の保険業法の改正前は、不特定多数を対象にするのが「保険」業、特定の者を対象にするのが「共済」と規定されていた。


しかし、改正後は制度共済や適用除外とされた「共済」以外はすべて「保険」事業とされたことから、特定マーケット向けのビジネスも大きく制約を受けることになった。


最適スキームで保険料も安く


かつてアメリカで「アフィニティーマーケット(同類とか同じものの集まりの意味)」に、グローバルに取り組んでいる企業に在職していたこともあり、当時としては(保険に関する)先端的な事例を数多く経験することができた。


たとえば、これは英国で成功した事例だが、クラシックカーだけを対象にした自動車保険を開発したことがある。普通の自動車保険なら保険料は非常に高額になるが、クラシックカーのドライバーは運転が丁寧、かつ車の価値が高いだけに丁寧な運転をより心がける傾向があることから、むしろ安い保険料率を設定することができた。


ドライバーの運転技術を保険料率に反映したものでは「シックス・ホイール・プログラム」というものがある。オートバイ(2輪)と自動車(4輪)双方の所有者を対象にしたものだが、これもバイクの所有者は一般に車の運転が上手いという統計に基づいたプログラムだ。


また、米国では会計士専用の保険プログラムの事例があった。要するに専門職業賠償責任保険、障害所得補償保険、自動車保険などを網羅したものだが、こうした専門職の人たちはそれなりの生活水準にあること、健康に留意した生活を心がけているケースが多いことから、保険料に割引を適用することができる。対象をセグメントすることで、保険料を安くしてきた例は枚挙にいとまがない。


当社ではこういった経験を生かして、保険会社や少額短期保険会社の新規設立という発想にはこだわらず、さまざまなスキームの中から、お客さまが必要とされているものを商品化でき、最適なスキームを提供するとともに、さらに商品化するお手伝いをさせていただいている。


それだけに一般の保険会社が対象としていないようなニッチなニーズについても十分商品化できると考えているし、そのためのお手伝いをさせていただけたらと思う。
潜在的にあるマーケットや保障(補償・保証)ニーズをいかに顕在化させ、かつ広げていくかを考えている。そして、いままでの保険の仕組みにはないような考え方、流れを作っていきたい。


こんな保険商品、こんな保障(補償、保証)の仕組みができないかな?などと考えておられる方がいらしたら、ぜひ相談していただきたい。

 

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2007年設立。保険・共済事業の設立・運営から信用保証業務および再保険などで豊富な経験と実績をもつ。

 

 

 

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